キヨはブドウが大好きだ。
デラウエア、巨峰はもちろん、ブドウジュース、ブドウ味のゼリー。
ブドウの風味がすればなんでも大好き。困ったことにいつもご飯そっちのけでブドウばかりを食べている。ほとんどブドウ中毒。
そのうちおちんちんからワインが出てきそうな勢いである。


ついこの前までは、
「皮むいてー」
と甘えていたのだが、最近では「ティッシュくーださい!」とティッシュをもらうと、自分でむいた皮をティッシュの上に置き、一人無心でブドウを食べている。
こういった些細な点に息子の成長を感じる。
(こういった些細なことはそのうちきっと忘れてしまう。だからこのnoteを書き始めたのです)

「ブドウとは皮をむいて食べるもの」

我が息子の頭にはそうインプットされてしまったのか、皮ごと食べることができるブドウでさえも皮をむいて食べている。
もっとも、皮ごと食べられる品種は皮を剥がすことが難しいらしく、この時ばかりは「皮むいてー!」と親に助けを求めてくる。

つい先日も、朝の食卓で「ブドウ!ブドウ!」とキヨはお母さんにねだっていた。
しかし、残念ながらこの日ばかりは我が家の冷蔵庫にブドウは入っていなかった。
仕方なく食パンを食べるキヨ。

しばらくして、キヨのお皿の上には食パンの耳だけが綺麗な四角形で残されていた。
「食べないの? 耳もおいしいよ?」
と尋ねると、キヨはこう言った。

「パンの皮は食べないの!」

キヨにとって、パンの耳は「皮」なのだ。

その発想、いつまでも忘れないで。


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