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「いい文章がいい記事とは限らない」読まれる長文にある1つの共通点とは?|STORYS.JP物語教室

こんにちは!STORYS.JP編集長の清瀬です。前回は初のnote投稿でしたが、大変多くの方に読んでいただきました。ありがとうございます(感涙)

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前回記事で告知させてもらっていたように、本日は「読まれる長文記事の書き方」についてお伝えします。人生の物語を投稿するサイトの運営者として、色んな人が社会へと”物語る”力の向上に、少しでも貢献できればと願っています。
さて、今回お伝えしたいのは3点です。

1.  内容よりも「分かりやすいこと」が100倍重要
2. そのためには「内容の宣言」「見出し・太字」「画像」が必要
3.     見出しや太字の付け方

以上3点です。見出しの効果やその付け方については、夏目漱石の『こころ』を例にちょっと見てみたいと思います。

前回の記事は、「思いの丈を伝えよう。いいたい事があれば残さず伝えよう。その情報量が人の心に感動を与える。でも、ただ長い文だと意味がないから、人に読まれる長文を書いていこう」という内容でした。

では、人に読まれる長文を書くためには、どうしたらよいか。
読まれる長文には文章力が必要なのでしょうか?
人を惹きつける強いコンテンツ? 巧みな比喩表現?

それらも勿論武器にはなります。でも、もっと簡単で効果的なものがあります。簡単です。それは、「何について書かれているか、わかりやすくすること」です。

「何について書かれているか」を分かりやすくしよう

「何について書かれているか」が分かりやすいこと、これを満たせると良い記事になります。そうするために効果的なのが3つ。

1. 「◯◯について書きます」
と最初に内容の宣言をすること
2. 見出しや太字をつけること
3. 画像を使うこと

以上です。これだけで相当読まれるようになります。別の言い方をすれば、読者の方が読んでくれる時の負担が減ります。文章が読みやすくなります。記事を読む時は「これは何について書かれたものなのか」と読解するエネルギーが必要ですが、そのエネルギーが軽減されます。

いい文章を書く能力が身についていなくても、これさえ守れればグッと人に読んでもらうことができます。文自体の改善もあるけど、それはもっとあとの話。まずは、体裁が重要です。

「この記事の言っていることはデタラメだ!」
「この記事の言っていることは共感できる!」

文章に関するネガティブな意見やポジティブな意見。そういう議論云々が生まれるのは、ちゃんと内容が伝わってるからです。
一番最悪なのは伝わらないこと。内容がどうであれ、何が書いてあるのかわからない文章は、「読んで良かった」「読んで悪かった」にもならずスルーされます。

巧い文章は無くて構いません。文章を通じて伝えたい内容、読者の人が理解しやすくなる配慮があれば、それだけでグッと読んでもらいやすくなります。

「今からこう言うこと書きますよ」と最初に宣言する

具体的な方法の一つ目が、内容の宣言です。記事の書き始めに、「今から◯◯について書きます」と一言内容を宣言しましょう。冒頭の数行以内で伝えるケースもいいですし、タイトルで伝えるケースもあります。
前回の記事でも話に上げたSTORYS.JPに投稿いただいた物語を例にとると「学年でビリだったギャルが、1年で偏差値を40あげて日本でトップの私立大学、慶應大学に現役で合格した話」はタイトルで、あいりん地区のストーリーは冒頭で内容の宣言をしています。

「当たり前なこと言うなよ、、、」と思った方もおられるかもしれませんが、重要なことなので言わせてください。「食べる前は手を洗おう」みたいな話です。この内容の宣言、webを見渡してみても広く読まれている記事の多くで行われています。ご覧になってみてください。

最初に内容の宣言をしておけば、「あぁ、そういう話なんだ」と分かった上で文章を読み進めてもらえるので、文章全体の意味を理解しやすくなります。

ということで、読まれる文を書くための1つ目のコツは「内容の宣言」です。

流し読みされる前提で記事を書く。 だから「見出し・太字」が効果的


二つ目は、「見出し・太字」を付けることです。人は記事を読む時(特にweb記事の場合)はサッサと流し読みするものです。熟読する記事なんてそうそうありません。ご自身を振り返っていただくとそうだと思うんですけど、webで流れてきた記事はサーっとスクロールしながら読みますよね? 

流し読みをするのが常な読者だけど、流し読みでも内容を掴んでもらいやすくする“下ごしらえ”をこちらでしておく。その下ごしらえが、「見出し・太字」を付けることです。

夏目漱石の『こころ』に「見出し・太字」を付けるとどうなるか?


てっとり早くその効果を感じるために、夏目漱石の文章を一切改変せず、見出し太字だけつけて見比べてみましょう。ざっとスクロールして、流し読んだ時の印象でOKです。印象はどう変化するでしょうか?

━━ 夏目漱石『こころ』, 上「先生と私」 第一章 より

(見出し・太字無し)
私はその人を常に先生と呼んでいた。だからここでもただ先生と書くだけで本名は打ち明けない。これは世間を憚かる遠慮というよりも、その方が私にとって自然だからである。私はその人の記憶を呼び起すごとに、すぐ「先生」といいたくなる。筆を執っても心持は同じ事である。よそよそしい頭文字などはとても使う気にならない。
 私が先生と知り合いになったのは鎌倉である。その時私はまだ若々しい書生であった。暑中休暇を利用して海水浴に行った友達からぜひ来いという端書を受け取ったので、私は多少の金を工面して、出掛ける事にした。私は金の工面に二、三日を費やした。ところが私が鎌倉に着いて三日と経たないうちに、私を呼び寄せた友達は、急に国元から帰れという電報を受け取った。電報には母が病気だからと断ってあったけれども友達はそれを信じなかった。友達はかねてから国元にいる親たちに勧まない結婚を強いられていた。彼は現代の習慣からいうと結婚するにはあまり年が若過ぎた。それに肝心の当人が気に入らなかった。それで夏休みに当然帰るべきところを、わざと避けて東京の近くで遊んでいたのである。彼は電報を私に見せてどうしようと相談をした。私にはどうしていいか分らなかった。けれども実際彼の母が病気であるとすれば彼は固より帰るべきはずであった。それで彼はとうとう帰る事になった。せっかく来た私は一人取り残された。


(見出し・太字あり)

◆ その人のことを、いつも私は「先生」と呼びます 
 私はその人を常に先生と呼んでいた。だからここでもただ先生と書くだけで本名は打ち明けない。これは世間を憚かる遠慮というよりも、その方が私にとって自然だからである。私はその人の記憶を呼び起すごとに、すぐ「先生」といいたくなる。筆を執っても心持は同じ事である。よそよそしい頭文字などはとても使う気にならない。

先生との出会いは鎌倉。鎌倉に呼び寄せた友達は結局帰ってしまった
 私が先生と知り合いになったのは鎌倉である。その時私はまだ若々しい書生であった。暑中休暇を利用して海水浴に行った友達からぜひ来いという端書を受け取ったので、私は多少の金を工面して、出掛ける事にした。私は金の工面に二、三日を費やした。ところが私が鎌倉に着いて三日と経たないうちに、私を呼び寄せた友達は、急に国元から帰れという電報を受け取った電報には母が病気だからと断ってあったけれども友達はそれを信じなかった。友達はかねてから国元にいる親たちに勧まない結婚を強いられていた。彼は現代の習慣からいうと結婚するにはあまり年が若過ぎた。それに肝心の当人が気に入らなかった。それで夏休みに当然帰るべきところを、わざと避けて東京の近くで遊んでいたのである。彼は電報を私に見せてどうしようと相談をした。私にはどうしていいか分らなかった。けれども実際彼の母が病気であるとすれば彼は固より帰るべきはずであった。それで彼はとうとう帰る事になった。せっかく来た私は一人取り残された


ざっとスクロールしただけでも伝わってきませんか?

数々の人を魅了した著名な文学作品と言えども、一つ目の「見出し・太字」無しのパターンは「おっ...文字だらけだ...」と感じて、何について書かれた文章かはパッと頭に入ってきませんよね。

でも、二つ目の「見出し・太字」ありパターンではずいぶんと読みやすく感じます。このような違いだけで、内容に関わらず読者の気持ちをすこし近づけてくれます。


見出しが 「ない文章 vs ある文章」 の 実績データ比較

× 見出しなしの文章
平均PV数:  4,853 PV
平均いいね数: 7いいね / 記事
1PVあたりの平均いいね率: 0.14 %
◯ 見出しありの文章
平均PV数:  9,280 PV   ↑91%UP
平均いいね数: 18いいね / 記事    ↑157%UP
1PVあたりの平均いいね率: 0.19 %   ↑35%UP

*いいね=STORYS.JP内の「読んでよかった」ボタンが押された数です
*ランダムにサンプルした全1246投稿に基づくデータです

データを見るとPV数が約2倍、いいね数が約2.5倍上昇しています。データ上でも見出しのある方がよく読まれ、かつ読了後の反応も良いことが見て取れます。

このように、「何について書かれているかを分かりやすくすること」「内容を読み取りやすくすること」は、その記事の内容よりも重要と言っても過言ではありません。何度もお伝えしますが、一番最悪なのは内容を分かってもらえずスルーされること。どんなに内容作りに時間をかけても全部が無駄になってしまいます。

インターネットの中は情報の供給過多で大洪水ですから、時間のない中記事を流し読みしてくれている読者でも分かってもらえるような下ごしらえをしましょう。

では、見出しの付け方はどうすればいいのか?画像などの効果は?
ちょっと時間が足りなくなったので、この辺はまた次回見てみましょう〜
読んでくださってありがとうございます! 

あとがき

物語の教室やります

 2019年10月スタートで「STORYS.JP物語教室」を開催予定です🎉
人生の物語を書き下ろす教室を開いていきます。
 
 読者への親切心とは別に「文章力」に欠かせないのが「自分と向き合う力」です。自分が歩んできた人生の物語を綴ることで、自分と向き合う力を高め、文章力を高めていきます。そして何より、自分の物語を理解することで、自分の人生の地盤なるものが強まっていきます。

まずは、私が1on1であなたの人生をヒアリングさせていただきます。
ご興味のある方は こちら までお問い合わせください。

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人生投稿サイトSTORYS.JPの編集長をしています。
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