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第二回絵から小説 作品集

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2022.2.14.20:00~2022.3.15開催「第二回 絵から小説」作品集です。スゲー作品がいっぱい増えるといいな!
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#桜

第二回「絵から小説」作品集 目次と企画概要

当記事は、自主企画「第二回絵から小説」マガジンの目次です。 企画「第二回絵から小説」内容は以下の記事をご覧ください。 タイトル/作者の順です。※制作・創作が対等な立場であることに敬意を示すために、お名前に「さん・様」は付けない表記にしております。 気になるタイトル、気になる作者、選ぶも自由、読むも自由。どうぞご覧くださいませ。 A1.水色の果実と滴る涙/Haruka.•* 2.あおい/志麻/shima 3.はなちるさんどう/へいた 4.盲目の君は何を憂い/shin 5.

『忘桜』

『桜遊び』

購入ご希望の方はnote問い合わせよりご相談ください。

【小説】 35.6716486 139.6952259 【#第二回絵から小説】

 今朝も留置施設を出て、同じバスに揺られている。六人で暮らす檻の中から出されると、話すこともなく他の男達と一緒に黙々とバスに乗り込む。搭乗中に誰かと喋ることもなく、入口付近に立つ兵隊に俺達は監視されながらいつもの作業場へ向かう。  窓の外の景色はどこもかしこも爆撃や砲撃で傷付いていて、壊れたアスファルトの振動が嫌でも尻から伝わって来る。作業場へ着く頃になると振動のせいですっかり尻が痒くなってしまう。  少し前までは街の隅から黒煙が昇っていたが、それすらも今はもう無くなってしま

未来の約束【絵から小説】

雲の上できみと遊ぶの はらはらと舞う花吹雪 積もった花びらふわふわふわり 地上へと旅立つ前のしあわせな時間 ずっときみと遊んでいたいな はらはらと舞う花吹雪 きみとふたり花びら集めたね 花びらの山からやさしい香りふわふわふわり きみは言ったね 地上のどこかでまた逢えるって その時は小指を見てねって ふたりの左の小指にハートのほくろ 花びらみたいなハートのほくろ それがきみとわたしの目印 はらはらと舞う花吹雪 また逢おうねって約束したね 地上に旅立つ時が来たね 今もはら

清世さん~絵から小説 企画参加⑶

ふたりでやまのぼりして きれいなさくらをみにいこうね そしたら そこにふたりのあしあとを いっぱいつけるんだ いまみたいに あしがうもれてしまったら てをつないでたすけてね ふたりであるけばきっとたのしいよ いっぱいあるいたら おなかがすくから おいしいおべんとう つくってもっていこうね おやまのてっぺんでいっしょにたべよう ごちそうさましたら スプーンではなびらをすくって もってかえろうよ すくったところに ふたりのなまえを そのえだでかいてね そこにさくら

【清世さんの企画に応募】第二回絵から小説

【物書き集まれ!】 清世さんの絵から小説(詩も可) に応募します。しんちゃん、おひっこししちゃうの? うん…。とうさんのしごとなんだって。 もうあえなくなっちゃうの? そんなことないさ。 ちょっといそがしくなるだけ。 そうおもって、まってて。 うん、わかった! おやくそくだよ! おう! さくらがさいたらまたあそぼ。 《ここから詩》 🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸 ちいさな桜の木の下で  《詩》 桜舞う 季節はいつも 華やかで 思い出す日々 走馬灯

【企画参加:第二回「絵から小説」】Chisaki ーチサキー

「これは…」 ピンク色の小山のてっぺんに立った俺は言葉を失った。 目線の高さにはぐるりと連なる北アルプスの峰々。 眼下には松本平、そして桜、桜、桜。 歌舞伎「楼門五三桐」の石川五右衛門の名台詞が頭に浮かぶ。 絶景かな 絶景かな 春の眺めは価千金とは小せえ 小せえ この五右衛門が眼から見れば価万両 万々両 その価万両の美しさに心が緩んだのか、固く閉じていた俺の記憶の蓋がカチリと開いてしまった。 (子供の頃のチサちゃんも、この景色を見たんだな。) 幼い頃、ほんの3年ほどを共に

【第二回絵から小説】君と僕のやくそくは【短編小説】

#第二回絵から小説 #清世さん企画 #お題絵B 額なし 【短編】君と僕のやくそくは 作 38ねこ猫 君と遊んだ桜の丘の公園は、土地開発でなくなりました。 桜の木も切られ今はもう、あの頃の丘の面影はありません。 ポストに届いた手紙には、いろいろ書いてあって、私の胸を打ったのはこの二行の文章だった。私はずいぶん早くに父の仕事の都合で桜の丘のある街から引っ越したが、よく遊んだ男の子と手紙のやりとりを続けていた。 もう10年。 私は大学へ駒を進めるところまで来た。 手紙の相