ストレスケアのためのセルフカウンセリング、セルフ認知行動セラピー~

kiyopi です。

今回は、僕がアルコール依存になるに至った長年の苦しみから解放されたセルフカウンセリングと認知行動セラピーのやり方を紹介します。

心の問題というのは自分の中にあるもので人からは見えませんから、答えは自分の中にしかありません。

医師は症状を見て聞いて緩和する薬を判断し処方するのが仕事ですし、どんなに有名で優秀と言われる心理士やカウンセラーでも、悩みや苦しみの解決の手助けは出来ても解決までは出来ません。

人と人ですから相性もありますし、回数も時間も掛かります。

素直に自分を明かせなかったり、人から言われたり指摘されることで怒れたり受け入れられない場合も出てきます。

だから自分で出来る範囲でやってみる事が大切だし有効だと思います。

独自に編み出した方法になるので合う人・合わない人、出来る人・出来ない人がいるかもしれませんが、『カウンセリングや認知行動療法の流れと同じことを自分で考え、自分でする』のが今回の方法です。

真(重度)のアルコール依存症になる人は、必ず強い苦しみを抱えています。

僕もそうでしたが、どうにかしようと思ってもどうにもならずに苦しんできたからこそ、お酒で得られる酔いに現実逃避してしまうようになったのだと思います。

そのストレスの完全解消とまではいかなかったとしても、日頃からグルグル思考で思い悩まない状態になれたら心も断酒も楽になると思います。

僕の経験から言えば、思い悩んできた苦しみから解放された時、お酒への依存心が無くなり、お酒の必要性を感じなくなり、断酒は苦しいものではなくなりました。

そんな人が増えてほしいと思います。


真(重度)アルコール依存症者の断酒のタイプ

重度のアルコール依存症から断酒が継続している人には2つのタイプがいます。

①努力と根性や意地で頑張って辞めていく人


これで断酒している人は、強い飲酒欲求を抑え込んで我慢を繰り返して断酒するので、スリップすると抑え込んできた飲酒欲求が爆発してスリップする度に酷くなっていく人が多いです。
シアナマイドやノックビンというのは心臓・肝臓・腎臓に大きな負担が掛かる訳ですが、それが手放せず断酒を継続している人に多いです。

②ずっと抱えていたストレスが問題解決したり、緩和された事によって以前のような強い飲酒欲求から解放され断酒が継続していく人

カウンセリングを続けたり、環境や対人関係が変わり問題が解決していくことで断酒が続いていく人です。
強い飲酒欲求の元を改善したり、されていくので飲酒欲求に苦しむことが減っていくので断酒が楽になっていきます。

この記事を読んで頂いている皆さんには、意図的に②のタイプの断酒を目指して頂きたいと思います。

セルフカウンセリング・セルフ認知行動セラピー

必ず紙に書き出してください。

頭の中だけでやると自分の思いや感情が先行しすぎて客観視が出来にくいです。
自分のために記録として残すためにも紙に書き出してください。

①ストレスを全て書き出す

思いつくストレスを全て書き出してください。

思い付きにくい人もいると思うので、次のキーワードを元に考えてみて下さい。

不安、恐怖、嫉妬、怒り、憎しみ、恨み、後悔、孤独感、疎外感、無力感、無能感、絶望感、完璧主義、白黒(0か100)思考、優越欲、承認欲、愛情欲

誰かから「そんな事で」「気にし過ぎ」と言われたり、常識的に自分が弱いと思う事でも、自分にとって苦しかったり辛いのであれば、それはストレスです。
自分で否定してしまわないで、ストレスとして書き出してください。

②それを解決するためにはどうしたらいいか?を書き出す

③それを実行した結果を書き出す

基本的に人のストレスの原因は人間関係です。
親子関係、家族関係、友人関係、職場での対人関係などです。

次が環境です。
家庭環境、職場(学校、クラス)環境、生活環境などです。

どうしたらいいかを考えて実行しても、変わらずに苦しんできたと思います。

ここで気付いてほしいのは、人も環境も基本的には変わらないし変われない、変えられないという事です。

自分だって相手が理想や願望を言ってきても変われないように、相手も同じです。

環境も、それを変える権限や力、能力のある人が変えようと思わなければ、どんなに訴えようと変わらないんです。

それが理解出来たら次のステップです。

④どうしてそれをストレスに感じてしまうのか?自分の心理を掘り起こしていく

人は『衣・食・住』に対して根源的な不安と恐怖を抱えていると言われますが、現代人特有として『お金と時間に関わる不安と恐怖』を抱えています。

それと、心理的なモノとして『自分が傷付く事への不安と恐怖』と『自分の夢や理想や願望が叶わない事に対する不安と恐怖』を抱えています。

この『お金』『時間』『自分が傷付く事』『自分の夢や理想や願望が叶わない事』、これが人を傷つけたり傷つけられたりといった、先に挙げたキーワードの元になっているのが現代社会です。

簡単な例で『怒り』を例にしてみると、普通は「相手があんなこと言うから」「あんなことするから」で止まってしまい、「相手が変わらなければ」「相手が理解しなければ」で止まってしまって、それが叶わないから怒りが抑圧として残ります。

それがいつまで経っても消えない怒りの正体です。

はっきり言うと、この解決されないままに抑圧している思いや感情が解決されないままに抱え続けている状態でいるから苦しく辛い訳です

だから、「何で自分はあれを言われると怒れるのか?」「あれをされると怒れるのか?」という考え方をして自分の心理を探る訳です。

その根底には、必ず傷付きたくない自分や叶わない事を恐れる自分がいます。

これが認知の歪みです。

認知というのは、自分が生きてきた家庭環境や生活環境によって身につき、自動的に現実を把握(解釈)しようとする自動思考のことです。

それが、自分が苦しみや辛さを感じるような歪んだ認知になっている事でネガティブな思いや感情が生まれ、苦しくなったり辛くなっているわけです。

全く同じ状況や環境でも、気にしなかったり、へこんだりしない人がいるというのは不安や恐怖の対象の違いやこの認知の違いがあるからです。

人には他責思考の人も自責思考の人もいますが、違いはこれです。

そんな自分の不安や恐怖を知れば、「それを言われたくない」「それをされたくない」という願望も同時に知ることになります。

人との縁を切ったり離れたり、環境を変えたり離れたりすることを考える基準が自分の中に出来上がっていく事になります。

自分の心の境界線をしっかり作り張っていく事に繋がり、最終的には自分の心を守り保つことにも繋がります。

ここまでがセルフカウンセリングです。

⑤ここまでの事を踏まえた上で、どうする?を考えて書き出す

ここからはセルフ認知行動セラピーになります。

『そういう対人関係や環境で自分が得たい感情はどんな感情か?』
『その感情を得るために必要なことは何か?』
『その中で自分が出来る事は何か?』
それを実行に移す

それを考えて書き出してください。
後は実行していくだけです。

ここまで進めた人なら、自分の答えが②の時と違っていることに気付けると思います。

相手や環境を変える、分からせる、といった答えではない答えが出ていると思います。

正直、それでもうまくいく事と行かない事は必ずあります。

その時はまた考えればいいんです。

ここまで自分を見つめて考えられる人はあまりいません。

アルコール依存症者だけでなく、各種依存症、精神疾患を抱える人は医者や心理士、カウンセラーと後は薬に頼り切って依存してしまう人が多いから回復も出来ないとも言われています。

はっきり言います。
見つめたくない自分、認めたくない自分、自分の弱さ、欠点をしっかりと見つめ返せる人は強いです
世の中、出来ない人がほとんどです。
怒ってしまう人がほとんどです。
だからこそ、出来る人は強いんです。

中には、どうしても途中で考えが進められなくなる人も思います。
そんな時は、書き出した紙をカウンセリングで見せて下さい。
必要なのは勇気だけです。
カウンセリングだと回数も時間も掛けてする事を紙に書き出してある訳ですからスムーズに進む?と思います。

それでは、あなたが自分を信じられる日が戻る事を願っています。

今回はここまでです。
うまくまとめられた気が全くしませんが、参考にして頂けたら幸いです。

あなたの断酒が楽になりますように。
ご家族様の消えない苦しみが少しでも軽くなりますように。

最後まで読んで頂き有難うございます。


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