「好きなタイプ」の話、どうやって楽しめばいい?|デミロマンティックの私に見える世界
「好きなタイプは?」
恋愛の話題の中でも、そんなに仲良くなかったり、初対面の人にも聞いたりするようなライトな内容として扱われるけど、デミロマンティックの私にはとても困る質問だ。
※デミロマンティック:内面的な絆やつながりを感じた人にのみ稀に惹かれる恋愛指向(自分の場合、時間をかけて相手のことを深く知ってからでないと人を好きになることはありません)
結果論として、好きになった人の傾向はあるんだけど、人に伝わるように言語化できるものではない。あえて説明するなら、利他的でリベラルな人?(好きなタイプが明確なら人を好きになるのにこんなに苦労はしないはず。)
もし好きなタイプを聞かれたら、優しい人とか、すぐ怒らない人とか、「自分が背伸びしなくていい人」と答えていた知人が素敵だったので拝借させてもらったりとか、会話は成立させようとするけど、自分にとっては何も言ってないのと同じだ。
そんな調子だから、みんなが話す“好きなタイプ”の話がなんの意味のない情報に聞こえてしまって、誰も真剣に答えてないんじゃないかとすら思って、楽しみ方がよくわからないでいる。
そこで、好きなタイプの回答例(実話)をいくつかピックアップして、デミロマンティックの私がどう感じているのか書き記してみたいと思う。
※私は男性に対して恋愛感情を抱くので、男性の回答例で進めていきます。
(例1)ショートカットの人
髪型は変えられるので何も言ってないのと同じである。いや、ショートカットが似合う人という意味か。タイプを聞かれて「見た目の特徴」で答える人との間には、深い川が流れていると思ってしまう。(答えるのがめんどくさかったり真剣に答えるのが照れくさいと思っている場合とかもあるのかな?)私が見た目で答えるとしたら、なんだろう……前髪のある人??
(例2)年下で背の小さい人
なんか引いてしまったのである。いや、好みは自由でいいんだけどね。一部の女性が、背の高い人がいいとか年上の男性がいいとか言うのと一緒か。高学歴・高収入・高身長みたいなあれ、全くわくわからないんだよな…ステータスで人を好きになれるものなのかな? なんであれ自分が幸せなのであれば全く問題ないけど。好きになる理由にどれが不純とかどれが美しいとかはないし、デミロマンティックは“ピュア”みたいなイメージも逆に困る。
(例3)料理さえできたら何も文句は言わない
SOGIの話というよりフェミニズム的な話になってしまうけど、家事は2人で分担したいな。〇〇ができるから好きって、その人のこと本当に好きと言えるのかなって思ってしまう。手料理が好みの味で運命感じたとか、料理が趣味だから一緒に楽しみたいとかならわかる。
ここまで書くにあたって、「好きなタイプ 返し」とかで検索してみたけど、模範回答集がたくさん出てきて、本当に無意味な会話な気がしてきた…
(番外編)陰のオーラを放ってる人。すごく明るいんだけど、どこか影のある人。
個人的ベスト回答。わかる!共感できる!と思った。内面にフォーカス当たってるし、ある程度関係性を築かないと判断できない基準なのが良い。影のある人、私も好きかもしれない。相手の好きなタイプ聞いて、自分がそれに当てはまっているかどうかよりも、共感できて自分と似た考え方だなと感じられる方が親近感が湧いて嬉しいと感じるのはおかしいかな?
…ちなみに番外編は推しが雑誌のインタビューで答えてました。その言葉、そっくりそのままお返ししたい人です。だいたいこの手の質問は、ガッカリするか“何も言ってない”と思うかだから聞きたくないと思ってたけど、さすが私の推しは期待を裏切らない。より好きになる回答でした。笑
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恋愛しない人が浮かない世の中に変える活動をするために使います。エッセイ以外にも小説を書いたり、歌も作っています。