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どれくらいの頻度で人を好きになりますか?|デミロマンティックの私に見える世界

私がずーっと気になっていることである。

周りの人は、どのくらいの頻度で人を(恋愛的な意味で)好きになるのだろうか?
一般的に、どのくらいの頻度で好きな人ができれば普通なのだろうか?
例えば、私と同じ25歳の女性なら、今まで何人くらいに恋をしてきたのだろうか?

私は、なかなか人のことを好きになれない、という自覚がある。
初恋だと認識しているのは高2の2月。次の恋は大学4年生の9月。その次は大学院1年の2月。合計3回。
これは付き合った数ではない。本当に自分の気持ちが動いたことが何回あったかという話。

回数だけ見てみると案外普通なのではないかとも思うが、出会ってから好きになるまでにも時間がかかっている。一番短くて半年。初恋の人とは高1からクラスが一緒だったので、自覚するまでに約2年かかったことになる。
一方で、周りの人たちはもっと早いペースで、いとも簡単に好きな人や恋人を作っているように見えた。

どれくらい好きだったら「好きな人」になるの?

中学生くらいから、いや小学生の頃から、「好きな人誰?」という質問をたくさん聞いてきた。その度にピンと来なくて、なんとなくかっこいいと思う人の名前を挙げてみたりしたが、みんなそういう人のことを「好き」と定義してあんなに夢中になっているのかなと不思議に思っていた。

高2で初めて恋愛感情を自覚した後も、次に同じような感情を抱くまでには3年以上かかり、その間にも、やはりいい人はいないの?という会話は当たり前のように繰り広げられていた。

「好きまではいかなくても、気になる人は?」という質問もありがち。
そこで特定の人の名前を挙げると、好きな人の名前を聞いたときと同じように盛り上がり、中にはどうやって2人をくっつけようか考え始めたりする強者もいた。

私の恋愛のペースでは、周りでこんなにたくさんのカップルが成立しているという状況は理解に苦しみ、世間一般の人々は、「好き」のハードルが低い or そこまで好きでなくてもとりあえず付き合っている、のだと思うことにしていた。
心から好きになれる人に出会えれば理想だけどそう簡単ではなくて、でも恋人は欲しいからみんなある程度のところで諦めているのだと思っていた。

デミロマンティック ・デミセクシャルという言葉に出会って

ジェンダー学には以前から関心があった。LGBTQ+に対して偏見のない世の中を心の底から願っているし、「女だから」という理由で何らかの役割を求められることには抵抗がある。
ただ、性自認は女性だし、今まで好きになった人は全員男性だし、まさか自分が当事者だとは思いもしなかった。

デミロマンティック・デミセクシャルという言葉を知ったのはほんの数ヶ月前。大学の一般教養の講義で、かなりしっかりめにセクシャリティについては学んだので、パンセクシャルやアセクシャルの存在は知っていたが、そのときには紹介されなかった言葉だった。
講義が行われた2014年当時、日本にはまだ浸透していない恋愛指向・性的指向だったのだ。

デミロマンティック・デミセクシャルは、比較的新しく定義された恋愛指向・性的指向で、以下のように説明されることが多い。

感情的なつながりを持つ人にのみ恋愛感情・性的欲求を抱くこと

私は人を好きになるときに、顔より中身のほうが大切だと常々思っていて(それは好きになる芸能人に対してさえも当てはまる)、周りにはきれいごとを言っているように思われることが多かったけど、まさに私の考え方を言い当てられたようだった。

「デミロマンティック」という言葉が浸透すれば、私も含め従来の恋愛観を押し付けられてしまった人の生き辛さを、少し解消できるのではないか?

これがnoteを始めた理由です。
25年間生きていて感じ続けてきた違和感を、「デミロマンティック」という言葉を軸に紐解いていこうと思います。

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恋愛しない人が浮かない世の中に変える活動をするために使います。エッセイ以外にも小説を書いたり、歌も作っています。