自分の恋愛話を打ち明けないと心を開いていないと思われるけど…|デミロマンティックの私に見える世界
友達と恋愛の話をすることが滅多にない。私から提供できる話題がほとんどないからである。
幸いにも、恋愛について根掘り葉掘り聞いてくる友達というのはいなくて、恋愛のことなんか話さなくても話題は尽きなかった。
でも、友達とその友達の3人で話したときに、友達が込み入った恋愛話をしていて私だけ知らないということが度々あった。「え、知らないの?」と友達の友達に驚かれた。
3人でいるときに恋愛の話を振られて、「デミロマ会議の恋愛の話全く聞いたことない」と友達が答えていたのを聞いて、これだけ仲が良ければ普通は恋愛の話を共有するものなんだな、と友達に申し訳なくなった。
そうは言っても、私から提供できる恋愛の話題はほとんどない。「彼氏いる?」と聞かれて、いないと答え、続けて「どれくらいいないの?」とか「過去にはいたことあるでしょ?」と聞かれる流れがほとんどだけど、いたことがないので話の広げようがない。恋人がいないことを悪いことだと捉えたくもないので、自虐ネタに走りたくもない。
この年齢になったらみんな恋愛経験があって当然という感じで、恋人なのにこういうことしてくれないのおかしくない?と同意を求められて、適当に相槌を打つことも多い。
「どんな人がタイプ」とか「この中だったら誰がいい?」といった軽い話題も、気軽に答えられないし苦手だ。周りの人の言っていることに全然共感できないし、私の好きなタイプはたしかにあるのだけど説明するには抽象的だし、急にこの中で誰がいいかなんて嘘でも答えられない。
話題がないとき、相手との距離を詰めたいときには恋愛の話、仲の良い友達と集まったときも恋愛の話、みんなが必ず盛り上がる、鉄板のテーマかのように扱われている。
でも、恋愛の話をしないと仲良くなれないなんておかしいと思う。初対面や関係の浅い段階でそういった話題に踏み込むのはデリカシーがないというか、それによってどんな回答が返ってきても適切にリアクションできる自信があるならいいけど、ほとんどの場合、LGBTQA+の存在を意識しての質問ではない。
それに私は、恋愛の話がなくても友達と十分仲良くやっていける。むしろ、会うたびに恋愛の話題を振ってくるようであれば、むしろ私は付き合いづらい。
心を開いていないわけじゃない。恋愛の話以外で、あなたと仲良くなりたい。
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恋愛しない人が浮かない世の中に変える活動をするために使います。エッセイ以外にも小説を書いたり、歌も作っています。