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web3に希望をもった2023

この記事は【QUMZINEアドベントカレンダー2023 https://qumzine.thefilament.jp/ 】にエントリーしています!

12月に入るとあっという間に年末感ですね。気がつけば、年単位で(!)久しぶりに書くnoteになりますが、2023年の振り返りとして、自分的流行語大賞だったweb3についてその関わりの中から感じたことを綴っておきます。


web3は胡散臭い?

1~2年ほど前はまだ、web3というと、暗号資産や投機的なNFT購入などのネガティブなイメージがつきまとい、その筋の人だけが熱狂している印象が強かったと思います。お金が絡むのでとにかく怪しい、胡散臭いものとして認知されていたweb3ですが、"web3 for good"な例が知れ渡るようになってきたことで印象が変わります。

有名なのは、山古志村のnishikigoiNFTを使ったデジタル村民、DAOの取り組みですね。私も、web3が社会課題を解決する可能性がある概念なんだと理解できてからは、一気に胡散臭いイメージを払拭することができました。

web3の構造や世界観を理解するために参考にした情報を貼っておきます。ビジネス側の人向けです。

web3はとにかく分かりにくい

web3が胡散臭く感じるもう一つの理由は、とにかく専門用語、専用ツールが多く、UXも難解で直感的に分かりにくいこと。ブロックチェーン、NFT、スマートコントラクト、DAO、DID、DeFi、ステーブルコイン、、さらにそれぞれに関連領域や技術があり、多様なプレイヤーもいて、そのサービスやプロダクトの名称もあるという、、まるで知らない言葉でまくし立てられているような気持ちになるんですよね。ある程度のリテラシーがある前提で語られることが本当に多いです。

とにかく仕組みを理解するために、まず何か一つ、NFTを買うところからはじめようと、山古志のnishikigoiNFTを検索。仮想通貨がないと始まらないと分かり、買い方を調べてCoincheck(取引所)にアカウント開設し、幾ばくかのイーサリアムを入手。さらにこれを使うにはデジタルウォレットが必要で、キツネがトレードマークのMetaMaskをインストール。ここで、秘密鍵のパスコードを絶対なくしてはならぬという強迫のようなメッセージを受け取り、手書きでメモる、笑。これでようやくNFTを買うためのお財布が整った、という感じです。

当時、nishikigoiNFTは二次流通市場で買うしか術がなく、OpenSeaというマーケットでnishikigoiNFTを見つけるも、バリエーションが多いし、金額も上がっていて「買われへんやん・・」。お財布の中のイーサリアムと、鬼のように出てくるNFTアートを見つめ、何を買えばいいのか途方にくれました。

初めて買ったNFTは夕張メロン

私は現実世界での価値とリンクする体験をしたかったので、社会貢献型のNFTを探していたところ、夕張メロンのデジタルアンバサダーに出会いました。

JA夕張市公認のデジタルアンバサダー(会員証がNFT)となり、メロンが届くのはもちろん、Discordのオンラインコミュニティに入り、応援行動が多いほど、糖度の高いメロンが届くなどの特典がありました。さすがの夕張メロンで、ほんとに美味しかったです!

この取り組みは、ファンコミュニティの豊かな関係性を作れるところが付加価値ですが、いかにその関係を継続、醸成していけるかがポイントで、一度メロンが届いただけだと、クラファンやふるさと納税となんら変わりがないものですが、そこの伸びしろが楽しみなプロジェクトになっています。

web3はあらゆるトランスフォーメーションの“るつぼ“

このように少し前までは縁遠かったNFTですが、最近では簡単に入手できるものが増えています。数か月で進化を遂げてしまうスピード感が、本当にダイナミックな領域だなと思います。まず配って入口を増やす系のNFTが多く、「で、何なの?」というものもありますが、これまで当たり前に思っていた構造が変わる、変えられるかもしれないと捉えると、途端に未来を感じられるようになるから不思議なものです。

web3は、テクノロジーの話ではなく、あらゆる領域の変革の“るつぼ“です。金融/経済の仕組み、政府/行政などの意思決定プロセスやガバナンス、データセキュリティ/トラスト、ゲーム/アートなどの文化、フラット化/プロジェクト化する組織、個へのシフト・・・など、PESTのマクロ環境変化が全て関係してきます。

そのためか、これまでの枠組みでは解決が難しかった環境問題や人口減少問題などの社会課題にも道筋が作れるのではないかと希望を持ち、本当に多様な人が関わってきている領域だと感じます。いくつかのイベントに参加しましたが、集まる人がダイバーシティに富んでいるんですよね。老いも若きも、女性も外国人も、大企業もスタートアップも、官も民も、業種も様々。一見カオスなんですが、ダイバーシティをちゃんと抱擁している。あとは、どうマジョリティに広がっていくか、広げていくかだけです。

手触り感のあるweb3へ

世の中の人は、web3がどんな定義だろうが関係ないですし、web2でもよい訳です。例えば、NFTと言わなくていいはずが、事業者側の言語で語り、いらぬ壁を作ってしまっている側面はあります。また、社会やユーザーのどんな良いことがあるのか、イシューから始めよ、なのですが、そこの深堀りがまだ不足しているところです。

ということで、2024年のweb3は、サービスデザインとマーケティングコミュニケーションがより一層求められるようになるはず。手触り感のあるweb3で一隅を照らす、そんな年にしたいと思います。

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