脊椎圧迫骨折に対するアプローチ〜運動療法と手術〜
こんにちは!腰痛マガジンメンバーのこじろう(@reha_spine)です。
今回は脊椎圧迫骨折に対する運動療法を中心に、評価や手術についても若干ではありますが、まとめていきたいと思います。
前々回の「脊椎圧迫骨折による腰痛」では圧迫骨折の疾患概要や画像読影のポイント、疼痛解釈について一部まとめさせて頂きました。
そして前回の「脊椎圧迫骨折の腰痛解釈〜椎間関節・皮神経・偽関節による腰痛〜」では圧迫骨折に関する様々な腰痛を「筋・神経・骨」に分類してまとめさせて頂きました。
今回の記事で圧迫骨折については最後になりますので、今回の記事を含めて3つの記事を読んで頂けると圧迫骨折について全体的に学んで頂けると思います!!
今回の記事は特に以下のような方にオススメな内容となっております!
✔︎圧迫骨折患者に対してどのようにアプローチしていいか悩んでいる方
✔︎圧迫骨折患者に対して漠然と下肢筋力強化や歩行訓練など行っている方
✔︎体幹の筋力強化を何となく行っている方
✔︎手術について学びたい方
では今回の内容に移っていきましょう!!
▶︎圧迫骨折後にチェックすべき姿勢分析
アプローチ方法の前にまず、受傷後の経過観察を行う上でチェックすべき姿勢についてご紹介します。
【座位姿勢】
圧迫骨折の方の特徴としては寝返り動作や、起き上がり時の腰背部痛が挙げられますが、起き上がり後の座位姿勢を観察するだけでも疼痛の経過観察に役立つポイントがあります。
確認するポイントとしては、座位姿勢の際に、上肢での免荷具合を経過観察する事です。上肢での免荷が軽減すれば、疼痛軽減や損傷部位の安定性向上を確認する1つの指標になります。
円背が強く、単に姿勢保持のために両手で支えている方もおられるとは思いますが、このように両上肢で突っ張ることで、無意識に損傷部位を免荷するような姿勢も圧迫骨折患者さんの1つの特徴となります。この姿勢を経過観察するだけでも疼痛状態を確認できると思います。1)
問診で疼痛の強さを確認することも大切ですが、無意識下での姿勢を経過観察することも必要かと思います。
【立位姿勢について】
圧迫骨折の方は胸椎後弯、骨盤後傾により頭部が前方変位し、円背になりやすいことは皆さんも理解されていると思います。
ここでご紹介させて頂くのは、円背姿勢が胸椎レベルの変形によるものか?腰椎レベルの変形によるものか?を簡易的に鑑別する方法です。
【評価方法】2)
①立位姿勢での肋骨下縁と腸骨との間を触知し、4横指あるか確認する
②踵と殿部を壁に付けて立たせ、後頭部が壁から離れていないか確認する
※手は見やすいように胸の前で組んでいますが特に規定はありません。
「Physical Examination Tests for Detection of Occult Vertebral Fractures」
では、この評価をどのように解釈していくかを説明していきます。
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