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外側大腿皮神経障害による下肢症状

こんにちは!腰痛マガジンメンバーのこじろう(@reha_spine)です。

今回は、「外側大腿皮神経障害」を中心にご紹介させて頂きます。

今回の記事を読んで頂くことで、腰椎病変のみでは説明のつきづらい下肢症状や術後に新たに出現するような下肢症状の理解を深めることができます。

また、前回投稿した記事でも触れました「Failed back surgery syndrome(以下、FBSS)」にも関連する内容となっていますので、こちらの記事も併せてぜひご覧ください ^ ^


今回の記事は特に以下のような方にオススメな内容となっております!

✔︎  外側大腿皮神経障害と大腿部痛の関連性について学びたい方
✔︎  腰椎病変では説明のつきづらい大腿部痛について学びたい方
✔︎  脊椎や股関節の術後に出現する大腿部痛について学びたい方

では本題に移っていきましょう!


▶︎外側大腿皮神経とは

「外側大腿皮神経:Lateral Femoral Cutaneous Nerve (以下、LFCN)」は第1〜3腰神経根由来の感覚神経で、運動の支配領域はありません。

腰部にて分岐し、大腰筋を貫通し、腸骨筋の前方、鼠径靭帯の下を通ります。
そして、上前腸骨棘(以下、ASIS)の内側から鼠径靭帯と縫工筋に挟まれるように、鼠径靭帯の直下から骨盤外へ出て、大腿筋膜を貫いて大腿前外側へ分布する神経です。1) 2)


走行する場所としてはASISの内側平均8,8mmと報告されています。2)

しかし、LFCNとASISとの距離については他の報告もあり、1,099人を対象とした報告では国によって距離に違いがあると言われています。

ヨーロッパや北米人はLFCN出口とASISの距離が長く平均2.32cm、南米人は0.99cm、アジアでは1.43cmと、地域別にも違いがあるようです。3)

様々な報告から、日本人ではASIS内側から約1cm前後の場所を走行すると考えておくと良いかと思います。


▶︎外側大腿皮神経のタイプ

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