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中学二年生で決意(前編)

こんにちは。
江戸切子職人 伝統工芸士の清秀です。

今回は私が中学二年生で江戸切子職人になると決意した事をお話ししていきたいと思います。

江戸切子職人になる事を中学二年で何故決めたられたのか?
と、疑問に思いますか?

答えは簡単です。

「これだ!」と思ったからです。他に理由はありません。
何故これだと思ったのか解説していきますね

※私の場合中学二年生と速い段階での師匠との出会いでしたが、職人になる経緯はこれから職人になりたいと思ってる方でも割と参考になるかと思いますので、読んでみて下さい

私はこんな少年でした

私は幼い頃から物を作る事が大好きで、
「大きくなったら職人になる」
と、常日頃から両親に話しておりました。

幼い頃は物を作る仕事は大工さんぐらいしか知らなかったので、
「大工さんになる」とも、言っておりましたが、小学生の頃に材木を、
のこぎりで切った時に、寸法通りに上手く切れず
「これは大工さんは無理だ。」
「俺が家建てたら傾く」
…と勝手に思ってそこで諦めました。

そこで私は考えて…

「寸法通りに切れないなら、感で勝負する職人になるんだ!」と思った次第です。単純ですね。

江戸切子職人を選んだ理由


それでも当時は感で勝負する職人さんは陶芸しか知らず、陶芸やりたいなと漠然と思っておりました。

そんな時に母親が、私が職人になりたいと言っている事を知っていたので、百貨店で伝統工芸展の催事がやってる事をしり。

「あんたの好きそうなのやってるよ。」
「陶芸はないみたいだけど…行ってみる?」

って事で連れて行ってくれました
そこで出会ったのが、江戸切子と師匠です

催事では沢山の職人さんが実演をしていて、どれを見ても面白く全く飽きませんでした。

中でも、江戸切子は目の前でどんどん紋様が入って行くのがとても面白く何時間でも見てられました。

そんな私は1日では飽き足らず、その日以降。
毎日百貨店に足を運び、毎日師匠の実演を見にいきました。

確か初めて行ったのが土曜日で、それから催事が終わる火曜日まで、学校が終わってから毎日通いました

当時、私はバレー部に所属していて、実力はないものの真面目だけは取柄で、部活をさぼる事はなかったのですが、この時ばかりは嘘をついて部活をさぼり、実演を見に行きました。

運命の選択がこんなところであるとは…

勿論毎日見に行けば、師匠も顔を覚える訳で
学校が終わって見に行けば、「また来たのか」と言われるほどです。

さすがにそこまで行くと、「少しやってみるか?」と言って下さり
体験などはやっていなかったのですが、実演の所で少しやらせてくれたり、話をしているうちに、「何だ?こういう仕事がしたいのか?」と聞いて下さった時に、私は迷わず「はい!」と答えました。

そりゃ即答ですよ。

ずっと職人になりたいと思っていて、この仕事やりたいのか?と聞かれて迷う理由がありますか? ないですよね。

そしてまだ中学二年生と言う事でとても素直だったので、私はその時点で

江戸切子職人になれるんだ。もうそう思ってました。

単純と言いましょうか…なんと言いましょうか…かなり自己中ですよね。

そんなこんなで中学二年生で決意した訳ですが、今回はここまでにしておきます。

続きは次回後編

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