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Independence Day 🇮🇳

日本人が平和の尊さを再認識した昨日、インドは Independence Day (独立記念日)だった。

8月に入ったあたりから、路地には国旗が目立つようになった。

(インド国旗は、)イギリスからの独立運動の中で生まれた国旗。中央の紋章はチャクラ(法輪)と呼ばれる仏教のシンボル。3世紀頃のインドの神殿の柱に飾られていたもので、24の車軸は1日の時間を表している。初代首相のネールが全世界の自由と平和を目指して働き続ける新生インドのシンボルとして、この図柄を採用した。オレンジ色はヒンズー教、緑はイスラム教、白は両者の和解と平和を表している。
東京都立図書館HPより

1947年8月15日、インドはイギリスから悲願の独立を成し遂げたが、それは決して平和裡に行われたものではなかった。
旧英領のうち、宗教上の理由によって、インドとパキスタン(現在のパキスタンとバングラデシュ)が分離独立することになったからだ。

独立までの間に、ヒンドゥー教徒とイスラム教徒の対立関係はますます激しくなり、武力衝突や虐殺が繰り返し行われるようになった。
マハトマ・ガンディーの唱えた「統一インド」の夢も虚しく、印パが分離して独立することになったわけだが、この結果に憤った狂信的なヒンドゥー・ナショナリストによって、ガンディーは暗殺された。

現在のインド首相であるモディは、若い頃にヒンドゥー至上主義を掲げる団体に所属し、反イスラムの姿勢を明確にしていた。
インドは世俗主義の国であり、モディ自身も首相就任後は宗教対立を煽るような発言を避けているが、それでも社会全体がヒンドゥー至上主義の方向に進みつつあるのは事実であるようだ。

8月11日、インド国内で『Laal Singh Chaddha』という映画が公開された。
ヒット間違いなしと目された注目作だったが、主演のアーミル・カーンがムスリムというだけの理由で、ヒンドゥー至上主義者らに目をつけられ、大規模なボイコット騒動に発展している。

今年の3月には、インドで唯一ムスリムが多数派を占めるカシミール地方を舞台にした『Kashmir Files』という映画が公開されていた。
イスラム教徒への憎悪を煽る内容であるこの映画は、モディ首相のお墨付きが与えられ、州によってはチケットに減税措置が施された。





(インド国旗の)オレンジ色はヒンズー教、緑はイスラム教、白は両者の和解と平和を表している。


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