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夏の終わりを感じた時。_高尾山

昨日、今日と、八ヶ岳に初めて行く予定だった。
台風は去り、暴風雨の心配は少なくなった。

多くの方々がお盆休みをとっているこの1週間は、毎日何かしら仕事があり、前回長いつぶやきを記事にしたように…ちょっと疲れも出ていた。

やりたいこともあった。
課題や、課題にまつわる学習、勤務の準備、野菜たっぷりの食事を作ること。
家族の健康管理、などなど。。

何より、山行の準備がなかなか進まなかった。
それが答えのような気がして、山行を中止した。

八ヶ岳は、2週間後の立山縦走に向けた練習を兼ねたつもりだった。
立山にも行けるのかどうか?という気持ちが残った。

この暑い夏も山歩きを重ねてきて…暑熱順化はできている。休みや午後出勤の日は朝にウォーキングをして汗をかくことにしている。しかし…やはり冷房の中にいる時間が長いので、暑熱順化の効果が切れてしまう恐れもある。

うん、今日は少しでも登っておこう。そう思って向かうのは、いつもの高尾山。

高尾山では登山スキルはあまり向上しないというのはわかっているが、体力・筋力維持という点で無意味ではないのだろう。と思う(思いたい)。

沢沿いの6号路を歩いているときは、一昨日の産業カウンセラー講座での自分のセッションのことや、メンバーにLINEを送ったものの既読がつかないこと、10月にぽっかり空いた期間に何をしようか・あそこへ行きたいここへ行きたい、などなど、いろんなことが頭に浮かんでは消えていた。

その中に、あ、これは残しておきたい、と思うような考えもあった。

最近、蛇滝コースばかり歩いているので、6号路は久しぶり。
苔がびっしりついたこの木に呼び止められて?足を止めた。

6号路はいつも混んでいる印象だが、お盆休みあけでもあり、静かである。
自分のペースで足を進められる。

この区間に誰もいないというのはなかなかない

2週間以上、山歩きが空いてしまったせいなのか、すでに膝周りに軽い違和感がある。
でも、6号路の最後の登り階段は休まずに登って行った。

誰もいない
誰もいないもみじ台より。富士山は雲の中。
一丁平園地

今日は元々一丁平までで引き返す予定にしていた。
さあ戻ろう、となった時…
歩き出しに考えていたいろんなことを、すっかり忘れたことに気がついた。

ただ歩くことだけに集中していたら…流れていった。
その中には、“我ながらいい考え“もあったように思うが、それも一緒に流れて行って…空っぽになっていた。
ああ、こういうのがリフレッシュというやつかもしれない。と今更のように感じた。

高尾山山頂に戻る

山頂に人はいるが、まばらになっている。夏休みモードはない。

ああ、お盆休みが終わったんだ。と改めて感じる。
そして、蝉の声が大きく、耳に入ってきた。
ツクツクボウシ。

空を見上げる。

ふと。

夏が終わる。

そう感じた。

もちろん、Tシャツが半分濡れてしまうくらい汗びっしょりだし、まだまだ夏、ではあるけれど…時折吹く風は、涼しい。

季節は確実に進んでいる。
そして、私の頭の中を占めていたいろんな考えも移ろっていった。
ただ歩くことに集中しているうちに、大量の汗と共に…流されていった。


どんなに私を悩ませるような思考であっても。
どんなに素晴らしい・嬉しい体験であっても。
心のフックに引っかかって、ずっと残していきたい気持ちであっても。
いつかは、時間の移ろいと共に…薄らいでいき、流れていくのだろう。そんな気がした。

それが惜しいような、それではいけないような、モヤモヤとした気持ちもあるが、
その一方で、もう要らないものを手放せる、そんなホッとした感じもある。

そして、今ここからの時間が目の前にある。
過去に何があったとしても、これから先、どうするのか。

今、行きたい場所はたくさんある。でも全ての場所に行くことが難しいとしたら?
どこに足を運びたいのだろうか。

そんな思いが残った日だった。

高い山を目指すより、歩くこと自体が目的である、そんな山旅もしたい。

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