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ひとりでクリスマスを乗り越えるための考え方(男性用)

「ひとりでクリスマスを過ごすのは淋しい」

こんなことを言っているシャバい男性が結構いるらしい。

そんな諸兄のために平気でクリスマスを乗り越えるための考え方、メリットを伝授したいと思う。

ちなみに私は「クリスマスを恋人と過ごしたことがない」、所謂「ひとりクリスマスマスター」(マスマスうるさい)なので、こんな文章を偉そうに書くことができる。安心して読んでほしい。

金がかからない

「男性と女性を平等に扱え」

こんなことが盛んに言われているが、「デート代は男が支払う」のは変わりがない。世の女性よ、これについても声をあげてくれ。

デート代、お食事代、ホテル代、そして一番やっかいなクリスマスプレゼント代。

高校時代の親友M君は当時付き合っていた彼女に6万円(高校生からするとかなりの大金だ)のバッグを買ってあげ、さらに5万円くらいのデートプランを綿密に作り上げ、当日にセックスを断られ、年明けにフラれた。

彼はこれだけの金を稼ぐのにバイトのシフトを増やしたり、バスではなく徒歩で学校に行ったり、自分なりに工夫してお金をためた。彼女のため、クリスマスのために。

なのに童貞を捨てることもできず、残ったのは少量の金のみ。

クリスマスを女性と過ごすとこんな悲惨な事態にもなりかねない。

一方、ひとりで過ごす私はおそらくSEIYUで300円くらいのケーキを買ってそれでおしまい。

11万円と300円。

ひとりクリスマスはお財布にすごくやさしい。

気疲れしない

クリスマスにあえて似つかわしくない和食やラーメンに行き、「おれたちって異端?」という風に中二病的な優越感に浸っている諸兄が最近は珍しくないが、これは逃げているだけである。女性がそんなクリスマスを過ごしたいワケがない。

女性は高層ビルにあるレストランで上品にディナーを食べたいハズだ。

だから和食に逃げてはいけない。そんなの男としてダメだ。フレンチに行くべき。フレンチに。女性と聖なる夜を過ごすにはそれなりの覚悟と根気が必要なのである。

この日のデートは女性の期待値が上がりに上がっている。特に狙っている女性とデートに行くときは下調べなどを徹底的にしないといけない。

クリスマス前から気疲れが半端ない。ただでさえ年末で仕事が忙しいのに、下調べとかプレゼント選びとか、辛いと思う。

一方、ひとりなら何もしなくてもいい。SEIYUでどんなケーキを食べるか3分くらい思案するだけだ。

偉くなれる

ひとりクリスマスは絶好の読書日。

今年のクリスマス用にはこんな本を買った。

世のカップルがデートをし、ディナーを食べ、セックスしているとき、私はこの本を読む。

カップルに残るのは素敵な思い出。私に残るのは宇宙の知識。

素敵な思い出? そんなもん死ぬ前の走馬灯のワンシーンにしかならない。どう考えても宇宙の知識の方が良いだろう。男のロマンだぞ、宇宙は。

さいごに

クリスマスに怖気ついてはいけない。「彼女を作らねば」こんな気分になってしまうと、クリスマス需要を狙った企業の思うツボだ。

ひとりクリスマスマスターになると、「クリスマスは誰と過ごすの?」の質問には涼しい顔で「え? クリスマスと過ごすけど」と答えることができる。

クリスマスは恐くない。クリスマスはひとりで過ごす男にもそっと寄りそってくれる。

「なんや? ワレ、ひとりかいな。しゃあないな。ワシがあったかくしたるからな」

さあ、億劫がらずに外に出て、SEIYUに行こう。そして300円のケーキを買うのです。帰りに宇宙の本を買うのです。

ひとりクリスマスはいいことばかりだ。ホントに。いや、ホントに。うん……

#エッセイ #クリスマス #宇宙

働きたくないんです。