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『資本論』を適当に解説

ビジネスマンのバイブルと呼ばれる『資本論』。バイブルとか言われる割には多分、ほとんどの人が読んでいないと思います。それは一生懸命働いている人が世の中にたくさんいることからも一目瞭然です。


 そう、『資本論』ほど働く気が失せる本はないのです。どこがビジネスマンのバイブルやねん。


 とはいえ、経営者が読むとかなり勉強になるこの本。労働者の人も資本家という人間に体よく使われないために読んでおいた方がいいと思うのです。
 ということで、かなり適当に、自分が大切だと思ったところだけ解説します。


お金は限りあるもの


 お金というのは刷ればいくらでも生み出せます。しかし、世に存在する商品の量が同じなのに、金だけ増やしてもお金の価値が下がり、インフレが起こります。


 小学生のころ、自分たちで作った工作を疑似のお金で買うという授業をしたことがあります。お金の勉強という意図だったはずですが、我々はそこで人間の欲深さという大変世知辛い学びをしたのでした。


 そうです。偽造貨幣を作った奴がいたのです。偽造貨幣の偽造貨幣です。
 この偽造貨幣がクラスに流通しました。するとどうなるか?


 お金の数だけ増えて商品の量が増えていないので、商品の値段がグッと上がりました。私の前衛的過ぎるペットボトルロボットも一万円(それでも高い)だったのが、三十万円くらいになりました。


 やったー。三十万円ゲットだぜ。とか喜んでいるのもつかの間。親友のS君が売っていたヘドロを塗りたくったような汚い絵が五十万円になっていたのでした。これでは何も買えません。というか何も買う気がしません。


 お金=商品。これが資本論を読む上での基本です。


 そうなると、世に流通するお金も限りあるもの、となってきます。商品は無限に湧いてくるものではありませんから。


 「お金を稼ぐ」と言いますが、正確には「世にあるお金を分捕る」ですね。資本主義というのは限りあるお金というモノの容赦のない奪い合いです。


 仮に百人の村に百万円があったとしましょう。たった一人が五十万円を取ると、残りの五十万円を九十九人で分けないといけません。


 ひとりだけ金持ち、残りは貧乏。
 これが今、ちまたで話題の『貧富の差』です。限りあるもの、というお金の性質上、この差が出てくるのは仕方ないことで、ある意味当たり前です。 

 対策、対策と言われていますが、政府からしたら「そんなもん、どうしようもねえ」というのが本音でしょう。そんなことより自分の天下り先確保の方が大事です。


 この村の一人に当たる人が世界の大富豪、ビル・ゲイツとかウォーレン・バフェットです。彼らは一日何千億単位のお金を動かしています。お金というのは奪い合いなので、彼らが奪った分、どこかで奪われている人がいる、ということです。


 奪ったお金をさらに投資。さらに多くのお金を奪います。さらに奪われる人が増えます。


 というわけで、彼らが資産を増やせば増やすほど、貧しい人は増えていきます。


 『貧富の差はどんどん広がっていく』。こんな殺生なことを言ったのが、『21世紀の資本』を書いたトマ・ピケティという人です。詳しくは同書を読んでください。私はあんな分厚い本、微塵も読む気がしません。


 だからお金持ちの人は稼ぐばっかりじゃなく、どんどん使ったり、お金を奪われて困っている貧しい人に寄付して返したりするのが、『貧富の差』をなくす方法ですが、みなさん、お金はとにかく貯めたいようです。
 

 政府に「使わんかいボケ」と言われている企業さんもとにかく内部留保をため込んでいます。これではさらに『貧富の差』は進んでいきます。お金持ちの人は貧する者の犠牲の上に成り立っているということを忘れないでほしいです。


 我々、奪われるばかりの者はどのようにして生きていけばいいのでしょうか? 答えは明白です。


仏門に入りましょう


 これはもう悟りを開くしかないのです。剃髪し、毎朝読経をし、お金への執着を無くし、仏を目指します。


 この世は畜生道です。来世は天道に入れるように、良い行いをしましょう。


 今世はもう、諦めましょう。


 ということなので、二十代のDカップ以上の女性なんかは私に嫁いでみるのもいいかもしれません。一緒に天道を目指しましょう。よろしくお願いいたします。
 

働きたくないんです。