おむすび大将と未来の総理
昨日図書館へ行きました。そこで素敵な出会いを二度も体験したので、紹介します。
おむすび大将
12月も半ば、皆さんいかがお過ごし……とか言うとる場合か。寒い!
寒い。寒すぎる。
でも、どうしても本を返しに図書館へ行かないといけない。
ヒートテックを着て、パッチを履いて、分厚い靴下を履き、ふわふわのパーカーを着て、手袋を装着。
モッコモコだ。腹が出ていることもあって、完全に『ミシュランマン』と瓜二つだが、まあいい。
よっしゃ、じゃあ行くか。
勢いよく玄関を出たそのとき、隣のアパートから丸々と肥えた8歳くらいの男の子がハフハフしながら出てきた。
恐竜が絶滅するくらいのこの寒空の中、上は白Tーシャツ一枚、下は長ズボンだが素足でビーチサンダルを履いている。見た目は確実に画家の山下清だ。
その子が空を見上げつつ言った。「今日もあっついわ~」
私もまだまだダメだな、と思った。
未来の総理
図書館で二時間ほど本を物色し、悩んだ挙句、借りた本がコレ。
『ドリトル先生航海記』『ムーミンパパの思い出』など。
うん、我ながら知的なチョイス。
さっそく帰って読もうとワクワクしながら自転車の鍵を外していると、駐輪場で8歳くらいの男の子がおばあちゃんと話をしている。
「あれがこの前行った公園だよ~」とおばあちゃん。
「そうだったっけ?」と孫。
「そうだよ」とおばあちゃん。
「そんなことよりさ。この前の厚労省のオジサンね……」
厚労省!?
え!? 厚労省!?
ワシ31年生きてきて、「厚労省」なんて口に出して言ったことない。
そんなハイレベルな会話を小学生がするワケない。聞き間違いだろう。よかった~、聞き間違いで。
するとおばあちゃんは何事もないかのように言った。「ああ、あの政治家さんね」
やっぱり厚労省!
正真正銘、厚労省の話!
私は『ムーミンパパの思い出』を隠しながら急いでその場を去った。
おむすび大将、未来の総理。
皆さん、日本の未来は明るいようです。
働きたくないんです。