会社が与えてくる理不尽はいいことずくめ
「理不尽は人を成長させる」
こんな言葉がある。
特に会社は理不尽製造マシーンだ。
毎日毎日、無慈悲な理不尽を与えてくる。
でも、その理不尽は本人にとっていいことずくめなのだ。
もちろん会社もそのことをよく理解している。何も考えてないように見えて、しっかり社員のことを思ってくれているのだ。
ということで、会社が与えてくる理不尽にどのような意味があるのかを紹介する。
長時間労働
「一万時間の法則」というのがある。
これは何をするにも一流になるには「一万時間」が必要だ、ということ。
一万時間を越えれば、その仕事ではある程度活躍することができ、さらに楽しんで仕事ができるようになるだろう。
会社は社員に長時間労働を強いることによって、この一万時間を社員に早く達成させようとしてくれている。
なんとありがたいことだろう。経営者が「長時間働けば、結果が出る」なんて思っている無能では、決してないのだ。
有給取れない
昭和に出された『漫画でわかる。新入社員の働き方』という本を読んだことがある。
その本では「特に仕事がないから」と有給を取ろうとする新人を女性の先輩がいさめる場面があった。
「あのね、たしかに有給制度ってのはあるわよ。でもね、それは学ぶチャンスを逃すってことよ」
まったくその通りである。新人に限らず、社員は学べるチャンスを有給で潰してはいけない。
経営陣はそのことを理解して、社員に有給を取らせないのだ。「有給なんて使わせると会社の損失になる」なんて思っている無能では、決してないのだ。
給料上がらない
「貧乏は人を成長させる」
こんな言葉がある。
幕末に活躍した勝海舟、山岡鉄舟。彼らのおかげで江戸の町は火の海にならずに済んだ。
どちらも豪胆な素晴らしい人物だ。そんなふたりに共通していたことは「貧乏だった」こと。
貧乏は強い人間を作る。
もっと言えば「貧乏は日本を救う」。
経営者は社員にあえて多くの金を持たせないことで、日本を救うであろう人物に育てあげようとしている。「経費節約」とか思っている無能では、決してないのだ。
上司がクソ
上司というのは得てしてクソみたいな人間ばかりだが、それもしっかりした理由がある。
上司はあえてクソな人物を演じているのだ。なぜかというと、「部下の成長のため」。
上司の無茶ぶりに耐え、叱責に涙する。
そのストレスは相当なものだろう。
しかし、それを乗り越えないと人間として成長できない。
やさしい上司ならどうだ? ぬくぬくとした環境では人は成長できないではないか。
経営者はそれをわかってあえてクソを演じられる人物を上司にしている。「年功序列だから、一応上司にした」なんて無能な理由では、決してないのだ。
転勤
転勤は新しい価値観、人脈を広げるチャンスだ。
同じところに留まっていては成長はできない。新しい知識を得ることもない。
だから会社はその社員のため、心を鬼にして転勤を命令するのだ。
なに? マイホームを買ったばかり?
そ、そ、そりゃお前、マイホームなんていいことないぞ。
お隣さんの息子がグレてたらどうする? 夜中うるさいぞ。
単身赴任なら、ほら、あれだ、え~と……嫁にグチグチ言われることもなく、好きな放題できるじゃないか。え? 綺麗なねーちゃんも呼べるぞ。グへへ。
な、だから転勤はいいことずくめだ。ほら、いけ。サウジアラビアでも元気でやるんだぞ。テロには気をつけろよ。
なんと温かい助言だろう。「玉突き人事で適当に転勤させてみた」なんてそんないい加減な理由では、決してないのだ。
★★★
理不尽は素晴らしい
「成長のため」
「日本のため」
「社会のため」
「将来の子供たちのため」
理不尽に合うたび、上のことを心に思い浮かべるとgood。
不思議と力が湧いてくるよ。
以上、「理不尽の意味」でした。
わかってると思いますが、全部ネタです。
理不尽は数々のポジティブな意味を持って迫ってくるが、理不尽は理不尽。それ以上でも以下でもなく、ないに越したことはない。
理不尽というのは、結局誰のためにあるのかというと、
「経営者のため」
さあ、今日も経営者の資産を増やすため、理不尽に耐えていきましょう。
働きたくないんです。