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前へ前へと意識が向くと、犯したミスに気づかない。過ぎたことこそ注意する忍者の視点【義盛百首 忍歌69】

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「夜回りの 通る跡こそ 大事なれ 蟠りつけをば 幾たりもせよ」
忍歌 義盛百首 第六九首

【現代語訳】夜回りの通った跡が一番大事。蟠りつけを幾度も行う

【解説】夜回り(夜の巡回警備)の通った後が隙になり、敵の忍びが侵入する事が多い。夜警ではここを特に注意し、蟠り(忍び斥候)を見つけるために何度も確認すること。蟠りとは忍び斥候で、姿を隠して軍の様子を探る忍びのこと。

【超訳】目の前の事に集中していると、過ぎた事には無頓着になる。終わったものだと思って、次へ次へと気持ちを急ぐと犯した誤りやミスに気づかず足元をすくわれる。実行した後が大事なところで、前ばかり見ずに後ろも振り返り危険がないか確認する。危険があれば対処し、なければ次の行程に進めば良い。


義盛百首とは…
伊勢三郎義盛に仮託し作られた忍者の心得を読んだ計百首の歌。伊勢三郎義盛は伊賀出身で、源義経の配下で忍者として活躍したとされる。義盛百首は忍歌と呼ばれることもあり、軍法侍用集や万川集海などの忍術書に登場する。


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