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たとえ忍者でも、私利私欲で技を使えば天罰が下る。【義盛百首 忍歌33】

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「忍びとて 道に背きし 盗みせば 神や仏の いかで守らん」
忍歌 義盛百首 第三三首

【現代語訳】忍びといえども道理に背いた盗みをすれば、神仏の守護は頂けなくなる。

【解説】忍びは盗賊が使うような技、一般的には倫理違反になる技術を使って目的を達成することがあります。しかし、私利私欲のためではなく国家国民を守るために使うからこそ正当性がある。個人の欲ではなく、正義にために忍術は使わなければならない。正義を誤れば、今上手くいったとしてもいつか天罰が下り大変なことになる。

【超訳】私利私欲で行動してはならない。人のため正義のために行って、回り回って利益が帰ってくるのはいいが、目先の物に囚われて一時的な気持ちで行動すると大失敗する。常に大局を見て自分の行いが義に沿っているか?を考えれば道は間違えない。人は道を間違えやすいもの、義に応じ悪い技術を使わなければならない忍びだからこそ、その踏み外す危険性と人間の弱さをよくよく理解している。

なお、義に沿った状態を「天道に契る(ちぎる)」私欲に走った状態を「天道に反る」といいます。


義盛百首とは…
伊勢三郎義盛に仮託し作られた忍者の心得を読んだ計百首の歌。伊勢三郎義盛は伊賀出身で、源義経の配下で忍者として活躍したとされる。義盛百首は忍歌と呼ばれることもあり、軍法侍用集や万川集海などの忍術書に登場する。


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