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落ち着くという体験のデザイン

ふとしたときに落ち着いた体験を元に、デザインへの応用・考え方について

始めに体験の例について書き、次に落ち着いたポイントを抜き出し、最後にデザインに落とし込むにはどうするか?考えていきます。

「冬の朝、電車のホームにて、暖かい飲み物で一息」

駅のホームで電車を待つという強制的に作り出された時間。自販機でホットのミルクティーを買う。ミルクティーはアルミボトルで、その温かな温度が手にじんと伝わってくる。蓋を開けると紅茶の甘くていい香りがする。ボトルを口につけ、ミルクティーを一口。舌の上で転がしミルクの滑らかさと紅茶の甘みを感じる。そしてゴクリと喉を通すと暖かさが体を流れる。

以上の落ち着いた体験の重要なポイントを抜き出すと、以下の3つが挙げられます。

①強制的に作られた暇な時間
②ミルクティーの暖かさ
③甘くて美味しい飲み物

次に、それぞれのポイントについて具体的な理由を考えていきましょう。

①強制的に作られた暇な時間

慌ただしく焦っていたときに、強制的に作られた暇な時間は自分自身を落ち着いて客観視できる効果があると考えられます。

②ミルクティーの暖かさ

ミルクティーの暖かさは、寒さという身体へのダメージを抑えて安らぎを与え、心に隙間を作り出してくれます。

③甘くて美味しい飲み物

ミルクティーを飲めば、食欲が満たされることで本能的に安心感を感じます。また暖かい飲み物が体を流れることで寒さも抑えられます。

落ち着く体験のデザイン

これら3つのポイントから、今回の例の落ち着く体験は「自分を客観視する」という心理的な要因。「体を温める」という生理機能の要因。「食欲が満たされる」という本能的欲求の要因がクリアされたことで落ち着く体験を得られたと考えます。

これは、焦るような状態、パニック状態から人を落ち着かせるデザインや、ホッと一息ゆったりした時を体験させるデザインに応用が効くと思います。

ユーザー(ペルソナを設定)を決め、その人の心理状況・生理状況を周囲の気温・環境を踏まえて予想し、落ち着いた状況になってもらうにはどうしたらいいか?を考えると答えが導けるかもしれません。

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