眠気は重大なミスを引き起こす。忍者も眠気には勝てない【義盛百首 忍歌94】

「番所にて 仕切に眠く なるならば 事あるべきと 用心をせよ」
忍歌 義盛百首 第九四首

【現代語訳】番所にて、何度も眠くなる時は何かが起こると考え用心する

【解説】番所（警備エリア）にて、警備任務中に何度も眠気が襲ってきてうとうとしてしまう時は注意力が薄れていて危険である。忍びはこの隙をついて潜入したり、奇襲をかけたりするもの。眠気がある時は身の危険がすぐ側まで近づいていると意識する。

【超訳】眠気は重大なミスを引き起こす。眠気は認知・思考機能を低下させて意識を失わせてしまう。意識がない状態が一瞬であっても、それが重要な作業をしている時なら大きなミスに繋がる。精神疲労、肉体疲労も注意力を低下させるが、この疲労レベルが大きくなると眠気となる。眠気が出てこないように休憩を十分取ったり、注意力が低下する前に人を変えたり対策を考えておくことも必要。

義盛百首とは…
伊勢三郎義盛に仮託し作られた忍者の心得を読んだ計百首の歌。伊勢三郎義盛は伊賀出身で、源義経の配下で忍者として活躍したとされる。義盛百首は忍歌と呼ばれることもあり、軍法侍用集や万川集海などの忍術書に登場する。