忍者の見た世界観⑦人と自然の命は同質。空を理解し行動に移す【忍者の技と知恵 #124】

忍者が生死の恐怖を乗り越えて任務を達成するには、まず人である自分の存在は何か？生死とは何か？この世界は何か？を理解する必要があります。

『万川集海』の世界観をまとめると、人と自然の構成要素（陰陽五行）や生成原理（相生相剋）は同じであり、人は自然の一部である。自然は誰が何をするわけでもなく自然に生死の循環を行っている。人の命もまた自然現象であり、生死はコントロールできるものでなく生まれ来るときは生まれ、死ぬときは死ぬ。自然の生命が誰のものでもないように、自分の命も誰のものでもなく、陰陽の循環の中に存在し、それら全ては空という概念である。

我が強い人というのは自分の命を自分のものだと思い込み、命の執着から離れられず失うことを恐れます。空くう（目に見えないがそこにある概念）を理解すると命は自然のものであり自分でコントロールできないものと考え恐怖が消え行動できるのです。

生まれるのも死ぬのも全ては天（自然）の意向

【忍者の技と知恵】は毎週 月・水・金曜 朝8時ごろ更新！『図解 万川集海』を元に、忍者の技と知恵をお届けします。

図解忍術秘伝書 万川集海 第一帖: 序・正心編 （図解 万川集海）

万川集海とは
『万川集海（ばんせんしゅうかい／まんせんしゅうかい）』は伊賀甲賀49流派の忍びの術、古代中国や日本の謀略家・名将軍の技と知恵を結集し、悪しきものを捨て良いものを厳選し集大成した全21巻に及ぶ忍術秘伝書である。
万の川が集まり大海となるように、数多の術を結集したことから名付けられる。

Supported by Shinobi Design Project 🥷
Shinobi Design Projectは忍者・忍術の発想でデザインとパルクールのお仕事をする技術集団。

〈通常業務〉グラフィック、イラスト、プロダクト、舞台や映画の小道具・衣装などのデザイン・製作を個人・小規模事業者をメインに受け付けております。
「デザインについてよくわからないけど…」という方もお気軽にお問合せください。お客様が必要とされるデザインを共に探します。