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生きて帰るため、道を忘れないように気をつけて歩く忍者【義盛百首 忍歌30】

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「道筋に 目付けをせんと 心掛けよ 我が家忘れて 不覚ばしすな」
忍歌 義盛百首 第三〇首

【現代語訳】歩いて来た道には常に目を配っておくことを心がける。来た道を忘れて家に帰れないことがないよう注意する。

【解説】忍びは潜入して調査や工作を行い、痕跡を残さず生きて帰らなければならない。目的地に行くときは、帰ることも考えながら進み、危険が迫れば直ちに離脱する。危険察知が早く逃げる時間が十分あっても、帰路を忘れては捕まってしまう。

【超訳】自分がどういう手順でここまで来たか?を把握しておく。進むことだけ考えるのではなく、今どこにいるのか?を適時認識する。そうすると全体構造が見えて、危険が迫ればそれに気づけて、安全な場所まで引き返すことができ、別ルートを選ぶこともできる。進むときは戻るときのことも考えるように。


義盛百首とは…
伊勢三郎義盛に仮託し作られた忍者の心得を読んだ計百首の歌。伊勢三郎義盛は伊賀出身で、源義経の配下で忍者として活躍したとされる。義盛百首は忍歌と呼ばれることもあり、軍法侍用集や万川集海などの忍術書に登場する。


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