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今日の商う言葉

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「商人の父」と言われた商業経営指導者であり、経営思想家の倉本長治が遺した膨大な著作・発言の中から、そのエッセンスをコンパクトな言葉にまとめて超訳、私なりの解釈を添えます。 日々の…
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#今日の商う言葉

従業員は第二の自分

「人手が足りない」という言い方をしたことはありませんか? 経営者の中には、本来は事業の大…

笹井清範
2年前
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人生は砂漠のようだと 嘆く人がいる ならば店は砂漠の中の オアシスのようでありたい

人生は砂漠のようだと 嘆く人がいる ならば店は砂漠の中の オアシスのようでありたい これま…

笹井清範
3年前
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愛情と真実と良識 この三つだけで つくられた広告なら 他に余計な装飾は不要だ

ラブレターと広告の違いは何でしょうか? 後者が同時に多数に求愛する必要上、印刷したり放送…

笹井清範
3年前
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人生の生き方も 商売の在り方も 突き詰めていくと おもいやりにたどりつく

正しい商いを共に極めんとする「師弟」であり、尊敬と信頼で結ばれた「同志」――。 商業界創…

笹井清範
3年前
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複雑なものは 結局はうまくいかない だから商いには 愛と真実があればいい

米商務省発表によると、2020年の米国小売業販売総額は前年比3.1%増。 販売額のツートップはウ…

笹井清範
3年前
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鹿を追う猟師は 山を見ないというが 儲けばかり追う商人は お客様の心を知らない

「鹿を追う猟師は山を見ないというが、儲けばかりを追う商人はお客を知らない」 この一文が言…

笹井清範
3年前
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販売の第一線に立つ人が 親切と熱心に徹することは 販売技術の巧拙よりも 繁盛に役立つものである

商人なら、誰でも売りたいけれど、店の都合でものは売れません。 店の前を通り過ぎる人を恨めしく思い、たまに入ってきたお客が何も買わずに出ていくと、「次こそは!」と肩に力が入ることはありませんか。 売り込もうとすればするほど、お客は慎重になり、買う気を失っていきます。 そして、その店には二度と足を運ばないでしょう。 お客が買わなければ商いは成り立ちません。 だから、値引きをしてでも売上げを取りに行く商売が横行しています。 実はそこには、自分の都合しかありません。 お客は商人の都

信頼ある店として 信用ある商品を 納得価格とサービスで提供 この三拍子が本当の専門…

商業は、生産者が直接その場で販売する原初的なかたちから出発しました。 専門の集荷業者が売…

笹井清範
3年前
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商いの根本は継続にある だから商人の努力も 商売を続けるかぎり これで十分とはなら…

温泉の源泉数・湧出量ともに日本一を誇る大分県。 全国でも高い知名度と人気を誇る由布院は「…

笹井清範
3年前
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現在と未来のために あなたは何ができるか 意義のある商いこそ あなたが生きる理由だ

人はみな誰しも、楽しく幸せに生きたいと願います。 私たちの務めは、そうした願いの実現を精…

笹井清範
3年前
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繁盛の生みの親は 理屈でなく行動であり 育ての親もまた 実践にほかならない

2045年問題という言葉を聞いたことがありますか? 簡単にいうと、コンピューターの性能が人間…

笹井清範
3年前
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愛と真実と利益を 一致させれば たとえ店は小さくとも 断じて滅びることはない

ある農作物生産者と話していて、「ドベネックの桶」という言葉に出合いました。 植物の生長に…

笹井清範
3年前
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どれだけ学んでも それだけでは 繁盛への道は拓かれない その道を歩く者のみに開ける

ドキュメンタリー番組「プロフェッショナル仕事の流儀」。 2006年放映開始以来、400人以上のプ…

笹井清範
3年前
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無常を心に留めましょう 変化を恐れてはなりません そこに喜びを見いだし 対応するのが商人の務めです

「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。 淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。 世の中にある人とすみかと、またかくのごとし」 日本三大随筆の一つ、鴨長明の『方丈記』の書き出しはあまりに有名です。 長明の生きた鎌倉期は火災や地震、飢饉などの大きな災厄に見舞われた時代でした。 こうした災厄や自身の苦難の体験を糧に、彼は「無常」という境地にたどりつき、「人生とは何か」を主題とした随筆は後世に残る名作となりました。 これは昔話や他人