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腐らぬように、焦らぬように♪

仕事もあるし(備蓄のアルコールは無いし)、今日は終日在宅勤務のつもりでいたのだが、あまりの天気の良さに「腐り」そうで、午後から(意を決して!)「家」の近くのプールへ行く。
図書館に寄って、珈琲豆屋さんに寄って、……ってのは、なるべく「妻」たちに出遭うことの無いコースを選んでるんだから、そんな私の気遣いも分かってよ。(っていうか、そもそも「来るな!」って話なのかも知れないけれど…。(泣))

プールで、「向かい」のおじさん、西河さんに出会う。口下手だけどめっちゃ可愛いおじさんで、いつも私が先に彼を見付けて「こんにちは」と言い、彼が、
「おっ!」
と言って手を上げるくらいしか会話が成り立たない。(苦笑)
でも今日は、たまたま私が帰るタイミングでちょうど彼が来られ、いつもよりたっぷりと会話を。(以下が、そのほぼすべて。)

「こんにちは!」(私)
「おっ! 久し振りやね」(西河さん)
「ええ、ホントに」
「いつも来てるの?」
「いや、全然です…」
「あまり見ないもんね」
「ええ。それが、いろいろとありましてね…」
「元気?」
「ぼちぼち、ですかね。西河さんはお元気ですか?」
「おっ! じゃ!」

西河さんのおじさんに、うちの「家族」の様子、訊けば良かった。
今度会ったときには。

 *** *** ***

プールの西側は一面の大きな窓になっていて、建物の影で見えないのだが、数百mほどのところにうちの「家」がある。夕方、プールにいると、
「今頃、みんなで晩ごはん食べてんのかな?」
とか思い、さすがに泣きそうになる。体の中も水で、体の周りも水で、なんか、自分がスポンジになったような気分がする。

「おうち居酒屋」。
そう言って、季候の良い頃の晩には、去年キレイにした(ウッドでは無い)ウッドデッキと(芝では無い)芝生の上で、近所のスーパーで買ってきたお総菜などをみんなで突(つつ)いた。
「月も大きいし、今日なんかはそんな晩かなぁ…?」
なんて思いながら、でも、招かれるはずも無いのだから、日が暮れる前にそそくさと帰る。

私がいない間に、私を抜いた4人は私を抜いた4人でバランスを作り、私がいなくても、というか、私がいないことで安定をした円形を作っているのだろう。私の知らない話題があり、私の知らない笑いがあり、私にとっては二度と共有することのできない時間がどんどんと過ぎていく。

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帰宅後、うちのアパートのベランダからの月。
私の半年後、1年後、2年後は、どこでどうあるのだろう…?