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瞳のネアリカ



【キャベツシリーズネアリカ6枚目】

『瞳のネアリカ』


まず、ネアリカ(Nierika)とは。

簡単に説明すると、ネアリカはメキシコの先住民「ウイチョル族」の伝統的なアートである。蜜蝋を塗った板に、毛糸を並べて貼り付けていく。

ウイチョル族のシャーマンは、巡礼に出て、幻覚剤であるサボテンを取りに行く。断食をして空っぽのおなかに、幻覚サボテンを摂り入れる。(ものすごく不味いらしい)

それによって見えたビジョン(幻覚)を毛糸で表現していく。だからこれは、宗教儀式であり、精霊や神からのメッセージのようなものだ。

本来のネアリカはこういうもので、「この世とあの世をむすぶトンネル」とも言われているらしい。だからネアリカを作るときは、できるだけ計画せずに、うまく作ろうとか、やり直そうとか、そういう自分の自我を捨てて、作ると良い。



瞳のネアリカ


ネアリカは細い毛糸だけじゃなく、小さな小さなビーズで模様を作っていくやり方もあるようだ。それなら、それをやらないわけにはいかない😎✨


やってみると、ビーズのあまりの小ささにへこたれそうになる。ボンドの上に置いていくのだけど、ボンドの中にビーズが埋もれるわ、手にくっついて離れないわ、ビーズの穴の向きがそろわないわで、イライラが募ってくる(笑)

瞳のネアリカを作っているので、私の瞳と絵の瞳が見つめ合いながら、お互い瞳孔全開である。


すべてをビーズで、というのもいつかはやってみたいのだけど、今回は瞳だけビーズで、周りは毛糸だ。


頭で思い浮かべている絵と、実際にできていくものが、どんどんかけ離れていく。無意識に作っていくと、どんどん気持ちの悪い絵になっていく(笑)

無意識に任せる、という自分の行為を、信頼できるときと信頼できないときがある。まだまだ自我が邪魔をするのだけど、良いものを作りたいという気持ちで、自分のオーケーをもらわないと、なかなか次へ進めない。


頭に描いていたものと、実際のものがぜんぜん違う。そうじゃない、そうじゃないってば、と答えを探しながら作った。


すべての絵にテーマ曲(AKIRAこと杉山明作詞作曲)がある。この絵のテーマ曲は『PUZZLE』。

『PUZZLE』の冒頭がとても重要なキーワードになる。「おまえは何をしにこの世にやってきた?」

この瞳は、その言葉を聞いて、涙を流している。または、この瞳があなたに、それを問うている。


「おまえは何をしにこの世にやってきた?」


この問に答えられる人が、どれだけ言えるだろうか?答えは焦って見つけるものではないし、これだと決めつけることが正しいとも限らない。


7年ぶりにミヒャエル・エンデの世界に吸い込まれている。「はてしないものがたり」そして『PUZZLE』の歌詞「きっとパズルは終わらない。永遠に完成などしない。愛に終わりがないように」見事に共鳴している。


2021年4月3日(土)13時〜岐阜市内にて
「きゃべつのものがたり」上映会
&AKIRAライブを開催します!

facebookライブ配信もしますし、
YouTubeでも配信します。

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