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躁鬱(双極性障害)の人向け 易刺激性・易怒性と子育てを考える

易刺激性(いしげきせい)とは、ささいなことをきっかけに周囲に不機嫌な態度で反応してしまう状態です。

易怒性(いどせい)とは、怒りっぽい状態をさします。

易刺激性・易怒性ともに、ほとんどの精神障害にみられるようです。わたし自身がイライラしやすいと認識しています。躁のひどい症状の時には、めちゃくちゃ怒っていました。

これが双極性障害に由来するのか、元々の性質なのかを医師に確認したことはないのですが、“わたしは怒りやすい”と認識していれば、様々な対処を考えやすいと思います。

易怒性×子育て、は相性が良くない感じがしますよね。これは、双極性障害の人に限ったことではなく、“できるまで待つ”“失敗もサラッと受けながす”ようなことは、相当に余裕がある状態を保つ必要があるわけです。

イライラして激しく怒ってしまった→子どもに何か影響があるかもしれない心配だ→親失格だ(自己否定)→また怒ってしまった→

このようなループの中にいると、常に自己否定ですから、余裕が生まれる隙がなく、ささいなきっかけでキレやすくなるのでは、と思います。

なぜ、易怒性が問題なのか?という点について、我が家の例を挙げてみます。

うちには2人子どもがいて、うち1人が幼児です。オムツは取れているのですが、たまにお漏らしをしたり、トイレがうまく出来なかったりします。

事前にトイレに行くことを促した、にも関わらずお漏らしした時には、イライラします。この後、そのイライラを言葉でぶつけながら世話をするのか?さっと片付けて何事もなかったように過ごすのか?

それによって、子どもの“失敗”に対するイメージは変わってくるのかもしれません。

もう一つ、排尿をコントロールすることは、子どもにとって体の自律の第一歩で、人の指図を受けたくない気持ち(意識的ではない)があります。

「トイレに行ってきて」と言えばいうほど、拒んで我慢し、漏らしてしまう。それを責められると、“恥”が心に芽生える。

大人同士で考えると、わかりやすいのですが、「そろそろトイレ行ってきて」などと言わないですね。

易怒性が問題なのは、怒りっぽさが相手との関係性を壊す方向に働く、という点だと思います。

子どもがお漏らしした時、イライラをぶつけながら、洋服をはぎ取ったとしたら。自分に置き換えれば、かなり惨めで、恥ずかしいと思います。

では、どうしたらいいの?ということですが、わたしは「穏やかになる」みたいな方向性ではなくて、「わたしには易怒性がある、じゃあ目の前の問題をどうするか?」と考えています。

まず必要なのは、自己開示、と言ったら大げさですが、夫に「わたしは子どもがお漏らしした時、イライラして怒りそうになる、なのでその時は世話を代わってほしい」と伝えました。

代わってもらう相談をしておくと、いざそういう状況でもスムーズに交代出来て、時間をもらえる分、気持ちが落ち着きます。

また、直接子育てとは関係ないですが、怒りやすさは、慢性的な不満により引き起こされることがあります。いま自分が置かれている状況に納得していないなど。

自分のことを客観的に見るのは難しいので、身近な人の協力や医療の助けをかりながら易刺激性・易怒性を扱えると良いのかなと思っています。


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