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躁鬱(双極性障害)のコントロールが易しくはない理由と注意すべき点

私は1型で躁の波が高かったので、時間差で来た鬱の谷がとても深く辛かったのですが、躁の時の記憶(一部欠けているもの)を持ったまま鬱になるので、友達との関係性が壊れるのではないか?といった不安や、自己否定的な感情、焦りでいっぱいでした。

しかし、それらは全て鬱の症状です。普段であれば、友達に余計なことを言ってしまったとして、同じように不安になっても、「100%関係が壊れるとは限らない、相手次第だし、壊れてしまったら悲しいけれど、今できるのは謝ること」と考えられます。

鬱の時には、「それは本当に起こるのか?それとも自分の頭の中だけに妄想のようなものか?」と自分に疑問を持つことができません。

事実を客観的に分析して、的確な判断をするのが難しいです。

例えば、喉が痛い、咳が出る、頭が痛い、などの症状があるとき、風邪を引いたかもしれないと考え、「今日はゆっくりお風呂で暖まろう」「早めに寝よう」「明日、病院に行ってみよう」といった判断ができると思います。

しかし、鬱症状には気持ちの問題と考え、「やる気が出ないからジムに行ってみよう」「心理系のセミナーを受けてみようかな」とか、「自分てなんてダメなんだ」と自己否定になってしまう場合もあると思います。

風邪の例で言えば、体に風邪のウィルスが入っていて、その結果として咳などの症状が出ている。

鬱では、体が鬱状態であるため、症状としてネガティブ思考や焦りが止まらない。

その思考が本来の自分ではなく、鬱状態の症状だと、自分で気づくのが難しいです。そのため、風邪の時のような、的確な判断ができないのです。

死にそうな咳が出るようになって、初めて病院に駆け込むより、軽いうちに診てもらった方が、回復がスムーズなイメージで捉えています。

自分が10段階のうち、どれくらいの鬱なのか、3なのか5なのか8なのか?これは他の患者さんも診ている、病院の先生でなければ判断できないでしょうし、そのような客観的な基準を、診察を重ねて作っていかなければ、3の時ならこれぐらい動いても良い、といった自分なりの計画を立てられないのです。

躁鬱の治療は、“自分のものさし”をコツコツと作る作業だと思っています。

コントロールが易しくないのは、症状が出ているときに、自分を客観的に見られず、それが症状だと気づけないため、第三者に繋がるのが遅くれてしまうからです。

大切なのは、医療に繋がり、繋がり続けることです。

注意すべき点は、専門家(主に病院の先生)以外のアドバイスは受けないこと、自分の判断を信用しすぎないことです。

病院を起点にして、様々なプロの支援を受けながら、自分の体にあった生活様式を時間をかけて丁寧に組み立てる必要があると思います。


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