躁鬱(双極性障害)の人向け 休んでいるのに元気になれない時
わたしは1型の双極性障害なのですが、寝たきり状態の鬱から回復すると、億劫だった入浴や身なりを整えることもできるようになります。その頃は、日中起きていられるものの、本を読めなかったり、テレビをつけても全く何も感じないといった具合で、つまらない毎日がずっと続くかのように思え、虚しくなっていました。
振り返ってみると、虚しく感じた日々からもう一歩元気になる過程で重要だったのは、自然との触れ合いです。もちろん体力的に無理のない範囲でですが、子どもに付き合って、海や川に行ったり、みかん狩りに行ったり。
家にいても景色が変わらず、自分のことばかりに意識が向いてしまい、頭の中は、過去の後悔と未来の不安でいっぱいに。ここにいるのに、まるで家族から置いてきぼりで宙ぶらりんでいるような感覚に陥るのですが、自然に触れていると、その時間は「いま」にしっかり集中できます。
悩むのをやめるのは難しいですが、自然に触れることで、悩んでる時間が自ずと減ります。特に「いま」に集中できる自然遊びは“何かを探す”ことです。
探す遊び(捕まえる)
・磯遊び
・海岸で綺麗な石探し
・海岸で貝殻拾い
・川でおたまじゃくし・小魚獲り
・ザリガニ釣り
・四葉のクローバー探し
など
子どもに付き合って生き物をを探していると、ひとまず悩みを忘れて夢中になれます。
海で波の音、磯の香りを感じ、綺麗な景色、様々な生き物を見ると、また来たいなぁと思ったり、自然と次は釣竿を持ってこよう、とか違う色のウミウシを見つけたい!といった意欲が湧いてきます。
家に帰っても、今日捕まえた生き物の名前や特徴を調べたり、生き物そのものに興味を持つことで、自分が前より元気になっていることに気づきます。
興味や好奇心がある状態は、わたしの中である程度元気がある判断基準でもあります。
とはいえ、そんなに頻繁には出かけられないので、家の中に自然を取り込む方法もとても良いと感じています。
我が家では
・水草栽培
・スプラウト栽培
・バジル・ベビーリーフ栽培
・イモリ・ミナミヌマエビ飼育
・クワガタ飼育
・ダンゴムシ飼育
など
飼育しているのは子どもたちですが、様子を見たり、環境を整えるために調べるため、少し知識も増えて楽しいです。
栽培は本当に簡単なものしかやっていないのですが、種をまいて芽を出し、大きくなっていくのを眺めるのは良いものですね。
うちの小学生の子どもは、いま学校でカイコを飼っていて、家に持って帰ってきては大切に育てています。桑の葉をせっせと集めてきて、洗って食べさせて、手にのせて眺めてみたり。そろそろ繭になりそうな子もわかるようです。
おかげで私も外を歩いていると、すぐに桑の葉が見つけられるようになりました。桑の葉が見つけられても何の意味もないのですが、何の意味もないことが意外と自分を元気にすると感じます。
生き物の環境をよくするために工夫しようとしたら、そのために調べたり、お店に行ったりする必要があります。そのため、悩み過ぎて自分に向いていた矢印が、生き物の方に向きます。また、生き物を通して家族とも共通の会話ができるのが良い点です。
自分を元気にするものって人それぞれだと思いますが、個人的には「懐かしい」と感じるもの、子どもの頃にやったことがあるものは、鬱から回復する時に行動に移しやすいと思います。
わざわざ海に行かなくても、よく見ると、近くの公園にも様々な色の石があります。クローバーを適当に摘んで瓶に活けるだけでも、自然を感じることができます。
わたしは、休んでいるだけでは元気にならない時期があると経験したので、普段から意識して自然に触れる生活をしたり、無理のない範囲で外に出かけてみようと考えています。
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