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メガネと次男

 小一の次男が、メガネの調子が悪いので眼鏡屋に連れて行ってくれと言って来た。
 彼は最近寝落ちすることが多く、それもメガネをかけたまま寝入ってしまうため、メガネに負荷がかかっているんだろう。
 それにしても自分から異常を発見し、直してくれと言ってくるのは初めてだ。このまえは「なんかおかしい」止まりだった。解決策を提案し手助けを求めて来た。成長している、と思った。

 彼は2歳になるくらいからずっと眼鏡をかけている。
 そのころ、保育園の先生に次男は歩行が安定しないので心配ですと言われていた。
 ある日、近所の道でお散歩中の次男たちとすれ違ったが、私が手を振ったのに完全に無反応だった。
 もしかしたら目が悪かったりして、と完全に思いつきだったけれど、小児眼科に行って見てもらった。すると次男はド近眼であることが判明した。

 その先生には、原因はiPadの見過ぎと断定されてしまった。ちょっと昔ならファミコンのせい、って言ってた人なんじゃないかな、なんて思った。
 早速メガネの処方箋が出て、1日数時間ずつ、慣らしながらメガネをかけていくことになった。

 幼い頃、目が見えづらいと目で見ようとすることをやめてしまうらしい。なので、目が悪いと分かったら、できるだけ見る練習をさせるのだという。
 本当に、眼鏡を毎日かけることで=目でものを見ようとすることで、長い時間はかかったが視力はだいぶ良くなった。良くなったという表現より、視力が育ったという方が正しいのかもしれない。子供の視力って不思議なものだなと思った。
 普段、何気なく目を使って何かを見ているのも、幼い頃の無自覚なトレーニングの末、見えているということなんだろう。見る神経をつなげるのは、生まれ出てからの作業ということか。
 最初は嫌がっていた次男も、あると便利ということが分かってきたら、1日じゅうメガネをかけていられるようになった。
 メガネに慣れるに従って、転ぶことも少なくなっていた。保育園の先生とも、あれは足や体のせいじゃなくて目が良く見えなかったからなんでしょうね、という話になった。

 ほんとに小さい頃は、目の検査をするだけでも大騒ぎだったし、少し大きくなったら検査を無視するという形で不満を伝えたりで、何時間もかかり、眼科に連れて行くことは気が重かった。先生と合わなかったり、引っ越したりで病院は何度か変わった。子供園に行ってからぐらいだろうか、技師さんや先生とも会話できるようになり、スムーズに診察を終えられるようになった。

 そして、眼鏡屋である。ずっと同じメガネ屋さんにお世話になっている。次男はいつも担当してくださる方と少しずつ話すようになった。
 お店に行くと、次男は「いつもswitchをやっている少年」というキャラでいたいようだ。ここがおかしいとメガネをスタッフさんに渡して、待っている間switchで遊び、調整が終わるとゲームの話だとか雑談をちょっとだけして帰る、というスタイルで過ごす。
 あまり人に対して懐っこい態度を取るタイプではない次男だが、要するにツンデレなのだろう。このスタッフさんには心を許しているんだと思う。そういう人が増えていくといいなと思う。

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