見出し画像

2024/5 東北旅行記 ep4:山形駅前「続おそばに」で至高の肉そばを食らう

前回のあらすじ

刈田岳で発見、チキンカツとハンバーグ

バックナンバー

本編

●何食うの? 蕎麦でしょ

御釜などの景色を一通り楽しんだあとは、一路山形シティーへ。当たり前のことだが、のぼってきた道を下っていく格好になる。これが怖い。なぜか。ルーミーのエンジンブレーキがほとんどといっていいほど効かず、傾斜に沿ってグングンと加速していくからである。

なけなしの知識でギアシフトを変えてもそこまでの効果なし。従ってブレーキ→減速したらブレーキ離す→ブレーキ→……の無限ループに陥って非常に心も体も疲れた。

そんな私の心身を癒してくれたのが、山形駅前の蕎麦店「続おそばに」である。何とも不思議な店名の由来は、同店のホームページに書いてある。いわく、もともとオーナーの朋友が「おそばに」を創業して繁盛していたところ、朋友が急逝。店を残してほしいという声が多くあがり、現オーナーが「続」として継いだのだという。

山形駅・東口の様子
件の「続おそばに」。看板に「続」の字はなし。

メニューはシンプルなかけそばから豚キムチそばといった変わり種、さらにだしそば、冷たい肉そばといった、山形らしいものも並ぶ。私は麺において無類の冷や派であり「温」は眼中になし。中でも「山形といったら」なメニューである、冷たい肉そばを注文。妻は同じく、冷たいだしそばを注文した。

●実食、肉そば

注文した後、民芸調の店内を眺めながら時間を過ごす。かなり日本酒メニューが豊富で、十四代も時価としてそろえている。宴会メニューも充実しているようだ。朝食は仙台のホテルでビュッフェとはいえ、朝から食いすぎるのも無粋なのでほどほどに抑えたので、昼時12時に合わせてしっかりと空腹。首を長くして、そばを待つ。

うどんやラーメンと違い、そばは茹で時間が長く(たぶん)結構待つことが多い。その割に、前者と比較してつるっとあっさり一瞬で食べ終えてしまう。麺の体積や、油分もうどんやラーメンと比べようがない。庶民派が多い麺類において、非常にお高くとまった種族といえる。と、待ち時間に考えていたわけではない。今ふと思ったから書いただけ。

注文から10分ほどだろうか、ようやく到着。

冷たい肉そば
だしそば

あーうまい。まずつゆがうまい。麺を持ち上げて口に入れたとたんにだしの清流というほかない風味が広がる。雑味ゼロ、その道に詳しくはないが何やらの何ブシか何かから丁寧に抽出したであろう、最上級の澄んだ味。同じくきれ~いなそばをすすると、口から鼻、脳髄、さらに第七官界までだしの香りが広がる。

加えて、ここで食べるまでは知らなかったのだが肉そばの「肉」は親鳥の肉らしい。牛やら豚だとばかり思っていた。親鳥は一般に肉質が固い。その分、噛めば噛むほど旨みが出てくる。米も肉もチーズケーキもせんべいも固いものが好きな私にとってたまらなく好きな肉である。だしとそば、そして肉。シンプルな食べ物だがそれぞれが極まっており、ぜいたくすぎるメニューだ。

一個だけ疑問、漬け物は単体で食うべきなのか、そばに合わせるべきなのか、それとも一緒に日本酒を頼む前提で付いてきているアイテムなのだろうか。こんなこと面と向かって聞くのもおかしいので真相はやぶの中。私が麺大盛りを頼んだからか、会計時に「お腹いっぱいになりましたか」と聞かれた。蕎麦店でそんなことを聞かれた経験がないので面食らった。麺も食らったわけで。

おあとがよろしいようで、今回はここまで。バンコク旅行記と違い、今回からは細かく刻んでいく所存です。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?