なんでもないもの

観よう　としなくても
いいんだよ

聴こう　としなくても
いいんだよ

知ろう　としなくても
解ろう　としなくても
いいんだよ

在ろう　としなくても
いいんだよ

鳥は自由に舞い

樹は生い茂り

雲は流れ

太陽は輝く

観ようとしなくても
見え

聴こうとしなくても
聞こえ

在ろうとしなくても
すでに　在る　のだから

知らなくて
失うものはなく

解らなくて
失うものもなく

知ることで
得るものはなく

解ることで
得るものもないのだから

何がそんなに

足りない　のだろう？

見えてるし

聞こえているし

もう

すでに

在るじゃないか

何もせず

ただ　ただ

見ようともせず
見えるままにまかせ

聞こうともせず
聞こえるままにまかせ

頭にわいてくる言葉は
そのままにし

しばし

自分　というものを

やめて

風が
吹くままに

陽が
当たるままに

自分　を
やろうとすることを
やめて

なんでもないもの

で

あるとき

そこに

足りなさ　は

まだ

見つけられるだろうか

そのままで

じゅうぶん

そのままの
あなたが

それで充分

そこに

輝きとして

みちみちている

のだから