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「グッド・プレイス」マイケルの上司は「ブルックリン・ナイン−ナイン」では・・・

アメリカ、イギリスのドラマを見ているが、たまたま日本での放映時に見るか、単に自分が気が向いた時に見るので、制作された順に見ているとは限らない。そのため、今はスターになった俳優が小さな脇役で出ているのをあとから発見したり、似たような役をいくつも演じている人の、どのドラマが最初だったのかを調べたりする楽しみがある。

刑事物コメディ、「ブルックリン・ナイン-ナイン」の99分署ホルト署長は規則厳守の堅物だが、黒人でゲイの警官として差別されながら出世してきた実力者。普段はニコリともしないおちゃめなところもあり文書の刑事たちの父親のような存在。で、その夫である古典文学の教授、ケビンをやっているのが、私は知らなかったが芸歴の長いコメディ俳優のマーク・エバン・ジャクソン。「ブルックリン・ナイン−ナイン」ではホルト同様、表情を崩さず笑える演技に徹している。

この人が「グッド・プレイス」に裁判官の格好で出てくる。マイケルの上司で、エレノアたちをバッド・プレイスに送るかどうか裁定したり、マイケルの仕事ぶりを評価したりする。こちらも笑みを見せない冷徹な裁判官ぶりだが、この「グッド・プレイス」での役柄が、「ブルックリン」の、彼自身が演じるケビンではなく、その夫、ホルト署長のキャラによく似ている。「ブルックリン」でホルトの部下の刑事たちはよく、ホルトが喜んだり興奮したりしていそうな場面でも完全な無表情なので彼の心が読めないとこぼしている。

「グッド・プレイス」の第2シーズンで、マイケルがショーンに呼び出され、叱責されると思ったらほめられてびっくりする場面がある。ショーンがほめり間もニコリともしないのでマイケルが戸惑っていると、無表情のまま「私は女学生みたいにウキウキしているとも」。無表情で興奮していると言うホルト署長にそっくり。

先日は、日本ではまだ見たことがないがアメリカでは大好評の、上流中産階級の黒人家庭を描くコメディ「ブラッキッシュ」のエピソードにちらっと出ていた。SNSに流れていた一場面を見ただけだが、やはり無表情。この人が笑うところを見る日は来るのだろうか。

ところで「ブルックリン・ナイン−ナイン」といえば、ホルト署長を演じるアンドレ・ブラウアーはもともと重厚な演技派として知られていた。20年ほど前、リアルな刑事もの「ホミサイド」というドラマの超シリアスな刑事役で名を上げたのだが、今では刑事ものとはいえ完全なコメディでの活躍。こういう変化を見るのも嬉しい。

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