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台所のもの、思い切ってなくしたら。

キッチンでは、便利なキッチンツールやハイテク家電など、アレもコレもと、気を抜くとなんやかやアイテムが増えがちですが、減らしてみたら暮らしが心地良くなったというお話し。

もともと我が家にないもの。
炊飯器、食洗機、電子レンジ、電気ケトル、トースター。

基本的に加熱・保温機能のある電化製品はなるべく使わないようにしています。
例えば火力発電所で熱によってタービンを回してつくられた電気は各家庭に届くまでに送電ロス、変換ロスなどで5%程度消失するらしいです。
5%とはいえ、そのエネルギー量は火力発電所6〜7基分に相当するらしい。
原発にすると6基分。
(現在、日本で稼働可能な原発33基、稼働中の原発11基 <原子力規制委員会HPより>)
そう思うと、電気をまた熱に変換するのは非常にもったいないなと。
熱を使いたいならダイレクトに燃焼できるガスのほうが効率がよさげに思うので、なるべくガス給湯、コンロ、もしくは薪ストーブを有効利用したいと思って暮らしています。
というと意識高い人のように思われるかもしれませんが、、、、。
実は、キッチン家電を掃除する手間や(清潔に保つ自信がない)、置く場所問題も看過できないところ。

炊飯器がなくとも土鍋で炊けば早いし美味しい。
トーストは100円ショップの薄いステンレスバットの上にパンを載せてコンロで加熱。
家族の分を並べておけば、すぐにこんがり焼き色に。
裏返して少し焼いてできあがり。
冬は薪ストーブの上がトースター。
電子レンジはなくても、困ったことがありません。
蒸し器であたためた肉まん、美味しいです。

蒸し器と土鍋。見た目も美しい。洗えない部品とかないのがよいです。

こんなことを書いといてなんですが。

ホームベーカリー(もろキッチン家電)を愛用しています。
すみません!!
なんでも、バランスですね。

田舎民は、美味しいパン屋さんに食パンを求めて毎日通うのも大変で。
(美味しいパンのためには、洗えない部分があることには目を瞑るしかない。。。)
それに、パンの材料はストックもきくし、産地などこだわって自分で選べるから安心です。

ありがたく電力に感謝して使わせていただいてます。

本題にもどります。

まず三角コーナー(生ゴミ入れ)をなくす。

円柱型のステンレスの蓋付の生ゴミ入れを永らく使っていました。
そこにはお約束のように伸縮性のあるネットをかけて。
使っている方はご存知だと思いますが、結構こまめに生ゴミ入れを掃除しないと気持ち悪いことになります。
ズボラ派としては、幾度か悍(おぞ)ましいものを目にしたことがあります。
そして消耗品のネットを常にストックしておかないといけないのも、地味にストレス。
在って当たり前の存在だったので何も考えずに置いていたけれど、ない方がよくないか?と思い、無くしてみたら。
全然なくていいやん!
なんと家事が楽になったことか。
試行錯誤を経て、現在は野菜クズや茶ガラなどはまとめて畑の土に埋めて、
卵の殻や魚の骨、その他諸々、臭いのあるものや分解しにくそうなものだけ小さなビニール袋に入れます。
排水溝にはステンレスのゴミ受けを。そこに溜まったラーメンの残りやら調理クズなどは毎回手で集めて先述のビニール袋に入れるか、畑の土行き。
排水溝のゴミ受けは洗い物の度に捨てれば、軽く水洗いするだけでそこまで汚れずストレスフリー。

野菜クズも捨てるのは勿体無い。自然に還せば立派な肥料となります。


次に水切りカゴもなくしてみた。

キッチンのシンク横に必ず陣取っているステンレスの水切り籠。
洗ったものをとりあえず置いておくにはこの上なく重宝するのですが、見落としがちなのが、この水切りカゴの掃除という仕事がひとつ増えるということ。
たまーに水切り籠を掃除すると思いがけず、かなり汚れています。
ここに綺麗な洗ったお皿を置いていたのかと軽い衝撃がはしります。
そして多忙な日常の中で水切り籠を掃除する心の余裕がなく(とくに子どもが小さいころ)、なるべく水切りカゴを直視しない、ピントを合わせないようにしていました。
(薄々気付いてはいても、はっきりと汚れに気付きたくない。)
なので、思い切って水切り籠をなくし、あらった器はその都度拭いてざるに伏せて乾かすことに。
そうしたら、水切りカゴ掃除の重圧から解放され、かなり快適です。
仕事がひとつ減った、というだけで気持ちが軽く自由になれました。

洗った食器はすぐ拭いて、そのまましまわずにすこし乾かしてから仕舞う。
ついつい重ねすぎてしまうのは要注意・・・・

洗剤はほぼ使わず。
アクリルたわしもなくしてみた。

アクリルたわしというのは、どうやら洗剤が少なくすむというのでエコだそうです。
色合いも可愛いし手作りもできるので、ただスポンジを購入して消費するよりもなんとなくエコな錯覚をしていました。
ところが、お友だちが家にきたときに「アクリルたわしのクズってどうなるんだろうね」と言われてハッとしました。
なんと、自分が海に漂うマイクロプラスティックの一端を担っていたとは。
それからは、びわこふきんというガラ紡糸をつかったふきんをスポンジかわりに愛用しています。
これはギトギトの油汚れもお湯で洗うだけできれいになるし、ガラスもピカピカになる優れもの。
エコ感覚だけではなく機能的に市販のスポンジに戻れません。
漂白すれば白くなるし(カレーも怖くない)、殺菌消毒にもなります。
何度も漂白すればいつも真新しい気持ちで使えるし、すごくもちが良い。
洗剤がいらない、ということは洗剤を置いておくステンレスのカゴ問題がまたひとつ解決するのです。
掃除しなきゃ。(ストックを)買っておかなきゃ。というのは無意識にストレスになっていたようで、これがなくなるだけで楽になりました。

やわらかくて美しいびわこふきん。身体も洗えます。

びわこふきんをつくっていらっしゃる会社とは無関係ですが、全国のスポンジ&洗剤ユーザーにこの素晴らしさを広めたい。
(とまらぬびわこふきん愛。)

蚊帳の白雪ふきんとびわこふきんが台所には欠かせない。


仕上げにメラミンスポンジをなくしてみた。

メラミンスポンジは一度知ってしまうと辞められない麻薬のようなスポンジです。
なんでもかなりすっきり綺麗に磨けます。
ステンレスのシンクとか陶器の洗面ボウルとか鍋やヤカンもピカピカに。
掃除するにはまずこれがないとダメな気すらしてきます。
しかし磨けば磨くほど、家は綺麗になり、海は回収できないメラミンスポンジのカスで汚染されていく。
ちょっとこれはいけません。
そこで、考えました。
キッチンのシンクはゴムのスキージーと棕櫚のたわしで掃除することにしました。
びわこふきんの二軍落ちもメラミンスポンジの代わりに活躍してくれます。
これで我が家はなんとか脱メラミンスポンジをしました。
たまにどうしてもピカピカに磨きたくなり、ここぞというときに年1、2回使ったりします。
それもまあバランスです。
絶対禁止!じゃなくてゆるーい感じでやるのが私には合ってると思います。なるべく使いたくないけれど。
それでも以前に比べると飛躍的に使わなくなりました。

さらに水筒を洗う用の長い柄のたわしと、おひつ洗い用のたわしあれば良し。

棕櫚のたわしは二軍、三軍落ちしても大活躍。

棕櫚の柄付きのたわしは水切れもよく丈夫で長持ち。
最初は野菜洗いとして活躍。
そして、まだ使えるけどちょっと、という段階でフライパン洗いとして使います。
いよいよフライパン洗いもちょっと、、、となってきたらシンクの排水溝を洗うたわしとして活躍。
この同じものでも段階をおって、違う用途として捨てるまで無駄なく使えるところもなんだかいい。
それでこそ暮らしの道具です。

棕櫚のたわしはパーム椰子のたわしより水に強くて持ちが良い。

結果、プラスティック製品が減り、見た目も美しい。

いろいろやめた結果。
家電もろもろや、洗剤のボトル、ネットやスポンジなどプラスティック製品を減らして、ガラ紡のふきんや棕櫚のたわしなどに置き換えただけですが、
キッチンの気持ち悪い汚れが最小限になり、清潔に保たれていて見た目もすっきり美しい。
家事もラクして、続けたくなる心地よさ。
結局、毎日のことだからいくら良いことでも大変だと続かない。
続けたくなる、っていうところが大事だなあと痛感しています。。
これからも既成の枠にとらわれず、もっと楽にシンプルに暮らせるように、楽しくいろいろ実験していきたいなと思っています。

今日も台所仕事が気持ちよい!


2024年2月8日 文:みもと

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