きとか (一級建築士事務所)/ うすいみもと

豊田の里山で営む設計事務所の日常。 仕事のこと、暮らしのこと。 自然、古いものが好き… もっとみる

きとか (一級建築士事務所)/ うすいみもと

豊田の里山で営む設計事務所の日常。 仕事のこと、暮らしのこと。 自然、古いものが好き。 農や子育てについても少し。 http://www.kitoka.com https://www.instagram.com/kitoka_naru

最近の記事

季節の仕事#どくだみ化粧水づくり

初夏。 小満の頃。 ドクダミの季節がやってきます。 そっと日陰にたたずむ可憐な花をみかけると思わず笑みがこぼれます。 こんなに可愛いのにドクダミって名前、ちとヒドイなーと思います。 ドクは百歩譲って許容するにしてもダミって何。 そしてこの無尽蔵に生えてきて超迷惑な雑草扱いのドクダミを焼酎で漬けてつくる化粧水がかなり肌年齢を下げてくれるとの情報をキャッチ。 お肌がキレイな80歳のおばあさんに何をつけているか訊いたら、40代のころからずっと手作りのドクダミ化粧水だという話。

    • 《至福》 山でお茶摘み、自作の新茶で一服。

      新緑の鮮やかな季節、つまり茶摘みの季節がやってきました。 都会の方はご存知ないかもしれませんが、山にはお茶の木がわんさか自生しています。 私も田舎に来るまで知りませんでした。 実はそんなに田舎じゃなくても緑があるところならおそらく生えてると思います。 それくらいよく見かける木。椿に少し似ています。 うちの庭にも勝手に生えています。 この時期はとりわけ柔らかく瑞々しい新芽の美しさに目を奪われます。 そして新芽をみると、つい摘みたい衝動にかられます。 竹籠もっていざ山へ!

      • <我が家のリノベーション録>日干しレンガをつくってみた

        なるべくゴミを出さずに自然素材を使ってつくる。 そんなこだわりのもと2013年から数年にわたって歩んだ我が家のリノベーション記録。 断片的に小出しにしていきます。 ことのはじまりは薪ストーブ 築30年の民家、改装して薪ストーブを設置することは決めていました。 薪ストーブって夏は使いません。(当たり前。) 我が家は比較的温暖な地域なので、使うのはせいぜい半年です。 つまり残りの半年はただのかさばるオブジェと化すわけです。 なので、見惚れるくらい美しいもの、不使用時もニヤニヤ

        • 家づくりで大切にしていること #3

          里山の設計事務所きとかです。 住宅や店舗をつくるということは日常生活での活動と比べると 経済や環境、個々の人生においても非常に大きな影響を与えます。 だから家づくり、お店づくりに携わる上でまじめに伝えていきたいことがあります。 <#2からのつづき> 身の丈にあったバランス <#1><#2>でお伝えしてきたことをすべて実現するために予算が大幅にふくれあがり、借入金額が増えて仕事に明け暮れ、せっかくの暮らしを圧迫してしまっては本末転倒。 予算と理想のバランスを考えながら、い

        季節の仕事#どくだみ化粧水づくり

          家づくりで大切にしていること #2

          里山の設計事務所きとかです。 住宅や店舗をつくるということは日常生活での活動と比べると 経済や環境、個々の人生においても非常に大きな影響を与えます。 だから家づくり、お店づくりに携わる上でまじめに伝えていきたいことがあります。 <#1からのつづき> 美しいこと 時を経て味わいが増し、なお美しいもの・素材を使い、 時が経つにつれて醜く汚らしくなるものは使わないよう意識しています。 暮らしの中に自然をとりいれ、四季を感じ周りの景観に対しても調和することを大切にしています。

          繕う暮らし <金継ぎ編>

          金継ぎとは割れた器や花器などを漆を使って修復する伝統的な手法。 物を大切にする心はもちろんですが、割れや欠けの跡を傷としてネガティブに捉えるのではなく、今までになかった新しい景色として愛でる。 そんな日本人特有の美学、感性があります。 お気に入りの器が割れてしまってドン底に悲しい気持ちから、 金継ぎによって器が割れる前より素敵なものになる感動的な喜びがあります。 九回裏からの逆転満塁ホームランくらいのインパクト。 漆を用いた継ぎは縄文時代からある修復方法です。 本漆を使った

          家づくりで大切にしていること #1

          里山の設計事務所きとかです。 住宅や店舗をつくるということは日常生活での活動と比べると 経済や環境、個々の人生においても非常に大きな影響を与えます。 だから家づくり、お店づくりに携わる上でまじめに伝えていきたいことがあります。 住む人はもちろん、つくる人や未来のこどもたち、地球で暮らすすべての人がしあわせになれる家を思い描くことが大事だと考えています。いつか不要になったときに地球の環境を汚すことなく自然に還ることを考えたうえで現実的なバランスを提案することが私たちの責任だと

          はじめに / 設計に対する想い

          私たち「きとか」は豊田の里山にある設計事務所です。 モットーは暮らしを豊かに美しく。 建築作品をつくるのではなく、お施主さんと一緒によりよい暮らしをつくることを大切にしています。 ものをつくるということ 私たちは家をつくったり建築を生み出すということについて考えている中でテキスタイル / ファッションデザイナーであるヨーガンレール氏(1944-2014)のものづくりに共感し感銘を受けました。 彼は自然と共存する上で「物をつくって売る」ということの責任を感じながら、ものづく

          火のある暮らし

          我が家の暖は薪ストーブがメインです。 補助的に灯油ストーブと火鉢。 ちいさな家はそれだけで暖かい。 アメリカには薪ストーブは3度人を温めてくれる、 という言葉があるそうです。 1度めは薪を集めて割るとき。 (なるほど、温まるというか汗だくです。) 2度めはストーブに火をつけたとき。 3度めはストーブで調理した料理を食べるとき。身体の芯から温まります。 薪ストーブ生活の良いことはそれだけではなく、 ストーブの上にやかんをかけておくと いつでも熱々の湯がたっぷり使えます。