FAIについて
今日も柔道整復師、理学療法士、整体師の方、新人の方に向けて、僕の実際行っていることや考えについて書いていきます
今日は大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI)について書いてきます
大腿骨寛骨臼インピンジメントとは
臼蓋または大腿骨の形態異常により、股関節の運動時に寛骨臼と大腿骨が衝突することで、関節唇断裂や軟骨損傷をきたす病態とされます
FAIの分類として
①ピンサー型(臼蓋側の変形)
②カム型(骨頭側の変形)
③混合型
があります
①ピンサー型(臼蓋側の変形)
は臼蓋前方被覆の増加などによって生じるとされます
②カム型(骨頭側の変形)
head neck junction(頭頚部接合部)のくびれがない場合や大腿骨頭と頚部のオフセットが減少により生じるとされています
症状としては
鼠径部痛(緩徐に発症)
しゃがみ動作、深屈曲痛
夜間時痛、安静時痛(症状進行時)
が出現するとされます
疼痛誘発テスト
①股関節前方インピンジメント
股関節90°屈曲位にし内転・内旋を加え、疼痛が誘発されれば陽性
②FABER(フェーバー)テスト
患側下肢の足関節を健側の膝の上にのせ開排させた際の疼痛
床〜膝までの高さの左右差をみる
アプローチについて
考えとしては
①臼蓋が十分に骨頭を被覆できていない結果インピンジメントが起こる
②骨頭が前方に移動していることにより臼蓋からはみ出すのでインピンジメントが起こる
を考えて施術を行なっています
①臼蓋が十分に骨頭を被覆できていない結果インピンジメントが起こる
こちらに関しては、股関節痛で骨頭被覆を補うために代償で骨盤は前傾傾向へ変化してくることが多いです
そうなってくると、逆に骨盤後傾の可動域制限が発生します
可動域の中で骨盤は動かず大腿骨は動くことでインピンジメントが起こってしまうことが考えられます
つまり、骨盤の後傾の可動域を回復させることが重要と考えています
骨盤後傾は腰椎の後弯の可動域がないと連動してきませんので同時にアプローチを行います
椎間関節拘縮・多裂筋攣縮・腸腰靭帯拘縮などが原因となるのでそちらに対してアプローチしています
②骨頭が前方に移動していることにより臼蓋からはみ出すのでインピンジメントが起こる
こちらに関しては、深層外旋6筋・大臀筋・後方関節包の拘縮
が問題になることが多いそうです
以上、今日はFAIについて書いていきました
腰痛ではないですが、多裂筋のアプローチが必要など、一見すると関係ないように見えます
ですが腰椎後弯可動域を回復させることで、骨盤後傾可動域も回復する
結果、インピンジメントが起こらなくなる
といった効果が見込まれます
明日も臨床頑張りましょう
ではまた
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