手根管症候群のアプローチ
今日も柔道整復師、理学療法士、整体師の方、新人の方に向けて、僕の実際行っていることや勉強した内容ついて書いていきます
今日は手根管症候群についてのアプローチについて書いていきたいと思います
手根管症候群に関係する組織
・横手根靭帯(手根管の天井部分)
南野らによると、手関節掌屈位での全手指屈曲運動によって。正中神経は掌側、尺側、つまり横手根靭帯に押しつけられると報告していて、手根管症候群患者ではさらにその傾向が高まったと報告しているとのことでした
・屈筋腱
手根管内の屈筋腱鞘の肥厚による正中神経圧迫のため
・正中神経
正中神経そのものの肥大
・ホルモンバランス
発症が女性に多いこと、妊娠時期、閉経後に発症することから
男性より女性の方が手根管の径が小さいという特徴もある
①屈筋腱と正中神経の摩擦ストレス
②屈筋腱、正中神経腫大(内容量の増加)
これらが手根管症候群の原因とされます
アプローチについて
①神経痛そのものに対してのアプローチ
神経痛に対しての直接なアプローチとしては低周波での電流刺激を行います
Aδ線維(急性痛)に対する設定
C線維(急性期以降)に対する設定
をそれぞれ判断して行います
僕が使っているのは、フィジオアクティブ(HV)になります
コンパクトで設定が簡単で非常に使いやすいのでおすすめです
まずは除痛を行い、原因に対してのアプローチを行います
②原因に対してのアプローチ
・手関節掌屈、背屈可動域に対して
浅指屈筋、深指屈筋以外の手関節掌屈に働く筋の弱体化によって、補う形で浅指屈筋、深指屈筋が過活動して摩擦ストレスが生じてしまう可能性からアプローチをするべきと記載がありました
手指の効率的な把持動作は、軽度背屈位であることが望ましいので背屈筋力弱体化があると手関節が不安定になるとのことでした
手関節が中間位から掌屈位になるとMP関節屈曲せず、PIP、DIPでの屈曲が優位になるため、浅指屈筋、深指屈筋の活動が優位になり、摩擦ストレスが起こる可能性があるとも記載があります
・母指球筋、小指球筋の柔軟性に対して
短母指屈筋、短母指外転筋、母指対立筋、小指外転筋、短小指屈筋、小指対立筋は横手根靭帯に付着しています
横手根靭帯は手根管の内圧が上昇すると掌側に押されながら緊張する現象が起こるとのことで、母指球筋、小指球筋の柔軟性が低下すると横手根靭帯の張り出しが阻害されるので、内圧が上昇して手根管症候群を引き起こす可能性があるのとの記載がありました
主にこれらにアプローチを行うようにしています
アプローチの方法ですが、EMSで物理療法で筋を刺激し神経筋の部分を促通してあげるのも有効ではないかと考えてます
僕は筋を強化(筋線維を太くする)のと筋をうまく使えるようにするのは、分けて考えてアプローチしています
筋をうまく使えるようにして、筋力を強化する順番で行なっています
何かのヒントになれば幸いです
明日も臨床頑張りましょう
ではまた
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