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手関節捻挫での注意

今日は見逃しやすい外傷としてあげられる舟状骨骨折を書いていきたいと思います


舟状骨骨折とは

舟状骨は近位(橈骨)、遠位(大菱形骨、小菱形骨)尺側(月状骨、有頭骨)に囲まれていることから、舟状骨への栄養は主に橈骨動脈枝による限られた血行になっています

舟状骨への血行は橈骨動脈が分枝し主に2箇所から流入すると記載があります

1つ目は血液供給の80%を担っている背側隆起から流入する橈骨動脈の枝によるもの

2つ目は舟状骨結節(橈掌部)から流入するもの(これは遠位部のみを栄養する)

近位部や中央部では血行が途絶えることで阻血性壊死を生じやすく、偽関節を生じやすい骨折としても有名です

セラピストとして、重要なポイントは捻挫と誤診しないことだと思います

遠位部(舟状骨結節部)を除いては、血行が豊富な部位ではないため腫脹が軽度なことが多く、骨折と疑われないケースがあります

厄介なのが、病院に送ってもボーンブルーズ(骨挫傷ー不全骨折)の場合ではX線には映りませんので、送ったところで捻挫と診断されることがあります

実際に、病院に勤務していた時には、MRIにてボーンブルーズと判明した舟状骨骨折が多い印象があります

舟状骨骨折は偽関節が起こる可能性がある、つまり見逃す事でリスクがある骨折だと思います

なので判断を間違うと患者の疼痛が続いてしまったり、こちらの信用問題にも関わるので注意が必要です

セラピストが行うことはシンプルで、

手関節の外傷の際には、スナッフボックスの圧痛を確認することです

エコーがある場合は確認してみるのもいいかもしれません

そして、圧痛、異常を確認した場合には、母指を含めた固定を行いましょう

2週間程度様子をみて、圧痛の確認を行うことで軽減しているのであれば、固定継続の判断をしていくようにしています

舟状骨は手根骨の中でも可動性が大きい骨になるので、手関節の疼痛が伴いやすいと思いますので後遺症を残さないように気をつけましょう

明日も臨床頑張りましょう

ではまた

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