股関節前面の痛み まとめました
今日も柔道整復師、理学療法士、整体師の方、新人の方に向けて、僕の実際行っていることについて書いていきます
今日は股関節前面の疼痛について書いていきたいと思います
広い年齢層で股関節前面の痛みを訴えることがあると思います
そこで股関節前面の痛みが起こる原因について調べたものをまとめました
1 股関節前面の痛みの原因
①大腿神経由来
②大腿直筋由来
③内転筋群由来
④腸腰筋由来
⑤腸恥滑液包由来
⑥関節包、関節唇由来
なぜがわかる評価戦略より引用
さらには
伸張ストレスが原因
大腿神経、大腿直筋、内転筋群、腸腰筋であることが多く
圧縮ストレスが原因
腸腰筋、腸恥滑液包、関節包、関節唇であることが多い
とのことでした
2 それぞれの原因を確認する
①大腿神経由来
鼠径靭帯の下の筋裂孔には腸腰筋・大腿神経が通るので腸腰筋の緊張により大腿神経の絞扼を引き起こすと考えられます
②大腿直筋由来
大腿直筋の起始は教科書上は、下前腸骨棘が有名ですが、そのほかにも寛骨臼上縁からも起始しています
股関節屈曲/伸展の中間位からの仕事量は
大腿直筋 36、7%
腸腰筋 22、4%
大腿筋膜張筋 16、8%
なぜがわかる評価戦略より引用
ということで、遠心性収縮などの力が繰り返し起始部に作用することで炎症が起こる可能性があるとのことでした
③内転筋群由来
閉鎖神経の前枝は大腿内側領域を支配していて、外内閉鎖筋、大腰筋、長内転筋、恥骨筋深層に閉鎖神経の前枝が通過しているので、緊張があれば、絞扼性神経障害となる可能性があり、絞扼された場合には鼠径部内側に知覚異常や疼痛を引き起こす可能性があるとのことでした
鼠径部痛の原因としても多く、仁賀先生の報告では大腿内側近位と鼠径管部に多いとのことでした
サッカーの際に、蹴り出しだし足の股関節伸展角度が不十分な際には、胸郭が前傾になる結果、股関節最大伸展位〜屈曲位に移行する直前に体幹〜股関節前面の筋伸張が得られず、伸張反射が利用できなくなり、股関節屈筋や内転筋の筋出力が大きくなるそうで、それを続ける結果負荷がかかり損傷するとのことでした
④腸腰筋由来
腸腰筋は股関節を求心位にとり、持続的に収縮しつつ運動にも対応し、姿勢制御にも関与していて、普段からかなり負荷がかかっている筋です
歩行で蹴り出した後の遊脚期は腸腰筋の遠心性収縮によってバランスが保たれるので歩行にも重要な役割をになっています
腸腰筋の内圧が上昇すると、股関節屈曲で圧縮ストレスがかかる
腸腰筋の内圧が上昇すると、股関節伸展で伸張ストレスがかかる
ので疼痛に結びつくと思われます
⑤腸恥滑液包由来
腸腰筋の深層に存在する滑液包で、股関節の屈伸運動で腸恥隆起上での摩擦が原因とされています
⑥関節包、関節唇由来
関節唇の前上方部分は股関節深屈曲の際に、骨頭、頚部、臼蓋の間に挟み込まれることがあり、これを大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI)といいます
FAIはタイプがあり
camタイプ 骨頭側の問題
pincerタイプ 臼蓋側の問題
ミックスタイプ
関節包の痛みは、小臀筋が関節包に付着しており、小臀筋の収縮不全があると、うまく機能せずインピンジメントが生じるとされているそうです
3 まとめてみて
鑑別についてですが、深層にあって触れないものもあるので、まず圧迫の痛みなのか、伸張の痛みなのかを判断しています
そして、それぞれの短縮テストやその他テスト、圧痛の確認を行い判断して、アプローチしています
やはり腸腰筋が関わっているケースが多い印象です
決めつけは良くないで、しっかり確認しましょう
今日も臨床がんばりましょう
ではまた
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