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単純性股関節炎とペルテス病の鑑別

小児の股関節疾患について書いていきます

幼児の股関節疾患として代表的なのは単純性股関節炎(単股症)とペルテス病があると思います

臨床上どうやって見分けるのかを確認していきたいと思います

まずどちらの疾患も股関節疾患ではありますが、初期では股関節の疼痛ではなく膝関節に疼痛を訴えるケースがあります

まず、股関節の疼痛なのか、膝関節の疼痛なのか確認します

動作痛を確認しますが、背臥位で膝関節の屈伸を確認すると股関節の動きも伴ってどちら痛みか判別に苦しむことがあります

そこで、動作痛を確認する際は側臥位で行います

側臥位の状態で、膝関節の屈伸と股関節の屈伸を分けて確認することによって、股関節由来の痛みなのか、膝関節由来の痛みなのかをある程度判断することができます

膝関節の動きで痛みが誘発されないことを確認したら、背臥位にして股関節屈曲内転を行います

この動作で、疼痛や嫌がれば股関節由来の痛みを疑います

単純性股関節炎とペルテス病の判別

単純性股関節炎は、原因不明の小児特有の股関節疾患です

ペルテス病は、発育期に大腿骨近位骨端部が阻血性絵壊死を起こす疾患です

どちらも症状、年齢層が似ていることから判別が難しいことがあります

病院ではMRIがありますが、接骨院ではどのように判断するのか

これは、症状の経過の長さを確認しています

単純性股関節炎であれば、1〜2週間程度で症状が消失します

ペルテス病であれば、症状は長く続くのでそこを判断基準としています

初回来院時には、保護者の方をビックリさせないように伝えるのが重要です

ペルテス病など病気の名前を出すとビックリされてしまうので伝え方には気を付けなければいけません

ペルテス病は、壊死が発生して修復されるまでに成長が止まると予後不良になります

成長が早く終わる女子と発症年齢が高い場合は修復再生の途中で骨端線が閉鎖するので、再生も中途半端で終わり、将来的な変形性股関節症を引き起こすリスクも高まります

患者の将来も考え、ベストな判断をしたいですね

そこまで接骨院には来院することは少ないかもしれませんが、病院ではかなり来るので覚えておいた方が良いと思います

明日も臨床頑張りましょう

ではまた

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