疼痛性踵パッド(踵骨痛)について

今日も柔道整復師、理学療法士、整体師の方、新人の方に向けて、僕の実際行っていることについて書いていきます

今日は疼痛性踵パッドについて書いていきます

多くはないですが、遭遇する疾患です

こちらの病態を抑えておきましょう

疼痛性踵パッドとは

踵骨部の豊富な皮下脂肪組織の損傷で

踵骨部の皮下脂肪層(踵骨下脂肪体)は線維性隔壁で仕切られたいくつかの小区画に分けられており、体重負荷時にショックを緩和する役割を担っています

ジャンプなどの着地の際に衝撃が強すぎる場合にこの隔壁が損傷され、隔壁内の脂肪組織が圧排、流出し瘢痕化をきたし、踵骨部の疼痛の原因となる

と記載があります

外傷がない場合の踵の痛みですが

10歳前後の踵骨部の痛みは、セーバー病(骨端症)

それ以降では、足底腱膜炎や疼痛性踵パッドなどが考えられます

ポイントは年齢と、疼痛が全周にあるのか、限局的なのかです

踵骨下脂肪体の構造と機能

踵骨下脂肪体は膠原線維が蜂の巣状になっていてその蜂の巣の小部屋に脂肪が詰まっているような構造になっています

荷重が加わっても脂肪が荷重の加わっていないところに移動することはなく、荷重応力を緩衝することができる構造になっています

脂肪体の変化が起こるときは、

加齢(柔軟性が低下する)踵に疼痛を訴える症例では脂肪体の柔軟性が低下していることが知られている

若年者でも、踵に疼痛を訴える症例では脂肪体の厚み、柔軟性が低下している

と記載があり、柔軟性の低下が厚みが薄くなることで、疼痛のきっかけとなりそうです

疼痛性踵パッドの施術について

①筋膜の施術

足趾、足関節、下腿、膝、股関節周囲の筋膜の硬さを見つけることが重要と思われます
負荷がかかるような姿勢や筋出力を改善することで、踵骨にかかる負荷を軽減させます

②テーピング

このように側方からキネシオテープで圧迫し、薄くなった踵骨下脂肪体を中央に寄せて厚みを持たせることによって負荷を軽減します

画像2

画像1

③ヒールパッド


靴にパッドを入れ、負荷を軽減します


以上が実際に行っている施術になります

足底腱膜炎とは若干アプローチが変わってくるので、しっかり病態を把握して、施術を行いましょう

明日も臨床頑張りましょう

ではまた


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