肩こりの原因について
肩こりについて考える
様々なセラピストの中で、肩こりを自信を持って施術、もしくは治せると言える人はどれくらいいるのでしょうか
僕はそんなにいないんじゃないかなと思います
柔道整復師は急性の外傷の施術を行いますが、自費での施術などで肩こりもみることが多いと思います
どのような骨折かにもよりますが、骨折の固定や処置よりも実は肩こりを完全に治す方がはるかに難しいと思っています
肩こりで本気で悩んでいる患者はいますので、役に立ちたいと思い、いつからか真剣に悩むようになりました
どのような原因があるのか
肩こりは僧帽筋上部や肩甲挙筋の部分に症状を訴えることが多いです
ただ、そこに原因があることは少ない印象です
肩こりの施術の考えとして肩甲骨の位置が重要だと思います
肩甲骨には18個の筋が付着しています
これらの筋のうち、
筋硬結
筋膜の硬さ
などがあれば肩甲骨の位置が、解剖学的な位置から外れることが予想されます
そういった不良な位置を支えるためにいろんな筋が過剰に収縮を起こしたり、伸長位になったりして、結果、肩こりが発生する
ということであれば、結果として発生した僧帽筋上部や肩甲挙筋を揉んでも意味がないということになります
なのでどのようなところに原因が多いのか書いていきます
①前鋸筋
普段の生活は腕を前に出したりいわゆるプッシュの動きが多いので、肩甲骨を引き出す動きのある前鋸筋に硬結がある場合が多い
下角周囲に硬さがあることが多い
②上腕三頭筋
上腕三頭筋長頭は肩甲骨関節下結節に付着している
その周辺には後方四角腔があり、筋硬結や筋膜の癒着が起こりやすい
③広背筋
広背筋は後方(腸骨稜)から前方(上腕骨小結節稜)についている
巻き肩の人は肩が内旋するので、広背筋は短縮位になりやすい
④母指球筋
筋膜の繋がりで屈筋支帯 → 前前腕筋膜 → 前上腕筋膜 → 胸部、頚部筋膜との繋がりがあると記載があります
筋膜の線維が繋がっているようなイメージですかね
なので母指球筋の筋膜の硬さがあると連動しているところも動きずらくなる(滑走障害)を起こすので、関連していると思います
⑤小胸筋
肩甲骨を下制、外転、下方回旋、前傾させる筋で、短縮が起きるとこの作用が肩甲骨に加わることが予想されます
結果、アライメントが解剖学的肢位から外れるので、僧帽筋上部や肩甲挙筋の活動量が増加する可能性があります
更に肩関節も内旋傾向になるので、二次的に広背筋の短縮も起こりやすくなります
⑥胸椎後弯
胸椎後弯が増強することによって、肩甲骨が外転、前傾になります
結果、アライメントが解剖学的肢位から外れるので、僧帽筋上部や肩甲挙筋の活動量が増加する可能性があります
最後に
施術で結果を出すには、
①痛みの起こっている組織を見つけること
②痛みを引き出す原因の組織を見つけること
これをしっかりみつけて、患者に説明して、施術で結果を出すようにしています
今日は『肩こりという結果』を引き起こす、原因の筋を書きました
問診でどのような動作が多いのかを聞いたり
視診で姿勢を評価したり
して、短縮傾向の筋を予想するのも施術の時短になるし、結果が出やすいと思います
たくさん症例を経験して、学んでいきたいですね
明日も臨床頑張りましょう
ではまた
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