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仙腸関節障害の経験

今日も柔道整復師、理学療法士、整体師の方、新人の方に向けて、僕の実際行っていることについて書いていきます

15歳  男子 高校生 空手部 

左突きをし同時に出した左下肢を地面についた際に急激な痛みを発症

歩行時の痛み(跛行)、腰部伸展時の痛み

左下肢の挙上はできず

神経学的所見なし →   ヘルニアと鑑別

左下肢挙上30度で骨盤付近に痛み

上後腸骨棘、後仙腸靭帯の明確な圧痛

骨盤部の左右からの圧迫で疼痛悪化

骨盤部を前から後ろに圧迫で疼痛軽減

これらの所見から仙腸関節障害と判断し施術を行なっています

仙腸関節障害についておさらいします

仙腸関節はわずかな可動域で大きな負荷に対応しています

仙腸関節は荷重線に対して垂直に近い構造から剪断力が発生しやすくなっていて、外力などによって関節に不適合が生じることによって疼痛が出現するとされています

また負荷で仙腸関節周囲の筋の協調運動に不調和が起こることで、仙腸関節に微妙なずれが生じ、運動制限や痛みが生じるケースもあるようです

仙腸関節は後方の骨間仙腸靭帯及び後仙腸靭帯で結合されていますが、動きは小さいですが可動性の関節になります

関節包及び関節後方の靭帯領域に知覚神経終末の分布が確認されていることから痛みの発痛になると記載があります

①荷重に対しての剪断力が発生しやすいこと(不良姿勢による疼痛発生)

②筋の不調和による仙腸関節の微妙なずれ

が原因となることが多いようでした

仙腸関節に関しては、関連痛のパターンが様々あり、ここに疼痛を訴えているから仙腸関節痛と言い切れるものではありません

仙腸関節由来の痛みが疑われるポイントですが

①臀部痛に加えて鼠径部痛を訴える(約50%)

腰部脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアでは鼠径部痛を訴えるケースは約10%程度という事でした

②デルマトームに一致しない下肢痛

圧痛点としては上後腸骨棘外側に多くみられるという論文も見受けられました

いわゆるぎっくり腰という痛みに関しても、仙腸関節障害が多いという参考書も見受けられ稀な痛みではないような気もします

ちなみに骨盤ベルトを装着してもらってますが

・前側にテンションをかけるのか
・後側にテンションをかけるのか

によって疼痛が軽減される場合と悪化する場合があるので骨盤をどの方向に圧迫した際に軽快するのかを確かめたほうが良いと思われます

仙腸関節障害に関しては、AKA博多法が有名ですが僕は全くできないので、腰部、股関節の可動性を出して関節的に仙腸関節の負荷を減らす施術を選択しています

良くなったんですが、空手の練習を行なってしまい再発して戻ってきてしまいました

こういうのってよくありますよね

明日も臨床頑張りましょう

ではまた

脊柱理学療法


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