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仙腸関節障害の痛みについて

今日は仙腸関節の痛みの発生のメカニズムを書いていきたいと思います

仙腸関節はわずかな可動域で大きな負荷に対応しています

仙腸関節は荷重線に対して垂直に近い構造から剪断力が発生しやすくなっていて、外力などによって関節に不適合が生じることによって疼痛が出現するとされています

また負荷で仙腸関節周囲の筋の協調運動に不調和が起こることで、仙腸関節に微妙なずれが生じ、運動制限や痛みが生じるケースもあるようです

仙腸関節は後方の骨間仙腸靭帯及び後仙腸靭帯で結合されていますが、動きは小さいですが可動性の関節になります

関節包及び関節後方の靭帯領域に知覚神経終末の分布が確認されていることから痛みの発痛になると記載があります

①荷重に対しての剪断力が発生しやすいこと(不良姿勢による疼痛発生)

②筋の不調和による仙腸関節の微妙なずれ

が原因となることが多いようでした

仙腸関節に関しては、関連痛のパターンが様々あり、ここに疼痛を訴えているから仙腸関節痛と言い切れるものではありません

仙腸関節由来の痛みが疑われるポイントですが

①臀部痛に加えて鼠径部痛を訴える(約50%)

腰部脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアでは鼠径部痛を訴えるケースは約10%程度という事でした

②デルマトームに一致しない下肢痛

圧痛点としては上後腸骨棘外側に多くみられるという論文も見受けられました

僕が実際に仙腸関節由来の痛みとして判断している順番が

①腰椎疾患との鑑別

②仙腸関節の検査法

この順番になります

やはり腰痛を訴えるケースがかなり多いので、腰椎疾患との鑑別を最初に行います

過去に腰椎の神経学的所見の取り方を書いているので参考にしていただければ幸いです

そこではっきりしない場合に、仙腸関節障害を疑って検査を行うことにしています

そうすることで、見逃しを防げると思っています

仙腸関節障害に対しての検査は過去記事に載せてありますので参考にしていただければ幸いです


自分の仙腸関節痛の施術経験では、腸骨筋、仙結節靭帯、大腿筋膜張筋、大腿直筋、ハムストリングスなどの骨盤に起始や停止を持つ靭帯や筋群のアプローチ(筋の不調和疑い)や筋膜の協調融合部分のアプローチで結果が出ることが多い印象です

僕は出来ませんがAKAも効果的という論文も見かけます

様々施術方法があると思いますが参考にしてもらえれば幸いです

明日も臨床頑張りましょう

ではまた

仙腸関節由来の腰痛
脊柱理学療法

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