シンスプリントについて

今日も柔道整復師、理学療法士、整体師の方、新人の方に向けて、僕の実際行っていることについて書いていきます

今日はシンスプリントについて書いていきます

シンスプリントとは

別名、脛骨過労性骨膜炎と呼ばれ、コンクリートなどの硬い面でのランニングや底屈筋の過負荷によって誘発される下腿の違和感と定義されています

ランニングやダッシュを繰り返すスポーツ選手に多く発生し、脛骨内側縁遠位1/2〜1/3の領域に運動痛を訴え、

痛みの原因としては、下腿屈筋の筋膜の炎症、下腿骨膜の炎症、下腿屈筋の内圧の上昇などが考えられているが一定の見解はないとされています

シンスプリントに関係する筋・圧痛部位について

シンスプリントに関係する筋は、後脛骨筋・長母趾屈筋・長趾屈筋があげられています

歩行動作の際に、回内や背屈が加わるようなフェーズでは、後脛骨筋・長母趾屈筋・長趾屈筋には遠心性収縮が加わります(作用が回外、底屈のため)その過負荷に耐えられない場合に長趾屈筋の起始部の脛骨内側縁に牽引力が加わり疼痛が生じることがあります

脛骨内側面(骨膜)には筋は付着していませんが、筋を包む筋膜は骨膜と連続性があります

なので筋膜に加わったストレスが少なからず骨膜にも伝わります

よって筋膜への過負荷によって筋の付着がない脛骨内側面(骨膜)にも疼痛が出現することがあります

シンスプリントの圧痛の確かめ方ですが、

①筋の圧痛

②脛骨内側縁の圧痛

③脛骨内側面(骨)の圧痛

を確かめるようにしています

もちろん①は軽症、③は重症と判断することもできます

痛みのメカニズム


脛骨内側面に存在する軟部組織はヒラメ筋と長趾屈筋です

画像1

画像2

長趾屈筋は下腿深横筋膜に包まれています

下腿深横筋膜が包んでいるのは、後脛骨筋、長母趾、長趾屈筋です

つまり下腿深横筋膜が包んでいる後脛骨筋、長母趾屈筋、長趾屈筋の緊張が高まると下腿深横筋膜が緊張し、長趾屈筋付着部の脛骨内側縁や筋膜と連続性のある骨膜へのストレスが増え、疼痛が出現するということでした

シンスプリントに対する施術

様々な施術の方法があると思いますが、筋自体にアプローチしてもなかなか効果が出ない印象です

まず大事なのは筋膜に対するアプローチです

次に大事なのは、内側縦アーチ低下や内反不安定に対するアプローチです

内反不安定には、様々な原因があると思いますが、外側縦アーチの支持力低下が認められることがあります

これは腓骨筋、小趾外転筋の筋力低下やスパズムによって起こるものです

歩行の際に、普通距骨下関節は回外、回内、回外の順番で運動が行われます

内反不安定がある人は、そこが破綻して、最終的に回内の状態で足尖離地を行うパターンになります

そのパターンに対して、外側縦アーチを維持している筋にアプローチすることによって、歩行周期での内側縦アーチの低下を防ぐことができます

シンスプリントは施術者がアプローチの行い方を知っていれば、施術の反応は良いです

臨床のヒントになれば幸いです

明日も、臨床頑張りましょう

ではまた




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