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拘縮肩(炎症期)のメカニズム、施術

今日も柔道整復師、理学療法士、整体師の方、新人の方に向けて、僕の実際行っていることや勉強した内容ついて書いていきます

今日は拘縮肩の炎症期の病態について書いていきます

拘縮肩の炎症期の施術は何をすれば良いのか

まずは病態から確認します

拘縮肩の病態に関してはまだ明らかになっていないのが現状で、論文などをみても仮説しか記載されていません

今日書く内容も仮説になりますのでご了承いただければと思います

炎症期のメカニズム

烏口上腕靭帯に機械的ストレスが生じ、周囲の炎症が引き起こり炎症引き起こすと記載されています

烏口上腕靭帯は烏口突起を頂点、後方の棘上筋、棘下筋、下方の肩甲下筋を包み、関節包へ移行しているとのことで、独立はしている靭帯ではありますが関わっている組織が多いので、複合体として考えれることもあるそうです

烏口上腕靭帯には、血管・神経が豊富で、サブスタンスPなど疼痛や炎症に関わる神経ペプチドが豊富に発現することから、疼痛に関わる感受性の高い組織と記載があります

では、烏口上腕靭帯に機械的ストレスが働くのはどのような時なのでしょうか

胸郭運動の低下

上肢挙上に伴って、肋骨は挙上、後方回旋します

第2〜4肋骨外側
→ 屈曲、外転、外旋に関与

第1〜4肋骨内側
→ 内旋(結滞動作)、2ndポジション内旋に関与

胸鎖関節
→ 水平内転に関与

過去に肩の評価の記事があるので参考にしていただければ幸いです


一般的には烏口上腕靭帯は外旋の制動に働きますが

肩関節伸展 →  肩甲下筋付着の線維が緊張

肩関節屈曲 →  棘上筋に付着する線維が緊張

すると記載があるので、広範囲での疼痛や可動域制限をきたす可能性があるとのことでした

内容をまとめると

①胸郭運動の低下が起こる

②胸郭運動がないまま、肩甲上腕関節のみでの運動になる

③烏口上腕靭帯へのストレスが増加し、炎症、疼痛が出現する

といった機序も考えられるということでした

炎症期の施術としては

①患部には炎症が起こっているので触れない

②胸郭運動を促す様に、肋骨、胸鎖関節(付着する筋も含めて)アプローチする

ことが重要になりそうです

正しく病態や運動を理解して施術を行いましょう

明日も臨床頑張りましょう

ではまた

整形・災害外科 12月 炎症期凍結肩の病態解釈と治療戦略



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