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パジャマケーキ

土曜日の朝。二日酔い手前のぼーっとした頭でキッチンに行き、ながらく棚に鎮座しているリンゴや、黒くなったバナナを確認。

そしておもむろにレシピを検索し、パジャマ姿のまま作り始めるお菓子、その名もパジャマケーキ。

ラッピングして誰かにあげるわけでもなく、家で私にパクパクと食べられていくだけの極めて個人的な暮らしの一相棒という意味でも、パジャマみたいなケーキ。


気がつけば、ここ最近の週末はそんなパジャマケーキをよく作っている。

「いちごケーキ」

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小粒ないちごをスーパーで見つけて買ったものの、消費が追いつかずパウンドケーキに入れて焼いた。
いちごのケーキといえば純白生クリームのショートケーキが王道だけど、パジャマケーキに気合は禁物。あくまで脱力がポイントなので、混ぜるだけでできるパウンドケーキくらいがちょうどいい。

「バナナケーキ」

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バナナが黒くなったくらいで狼狽えていてはまだひよっこ。
これ幸いとばかりに飛びついてケーキにしてしまうたくましさを身につけた自分を抱きしめてやりたい。ぎゅっ

パウンドケーキやフィナンシェなど、焼き菓子は翌日以降がいっそう美味しいというのはよく聞くけれど、それは出来立てを食べることができない人の、負け惜しみなのでは?
と思うくらい出来立てのホカホカケーキも美味しい。

家の前の私道に小さな椅子を出してきて、本を読みながらケーキにかじりついている瞬間、「この世をば…」と、危うく歌を詠みそうになる。

「アップルクランブル」

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パジャマケーキにふさわしく、かなり気軽に作れるのがアップルクランブル。林檎、バター、小麦粉、砂糖さえあればOK。アップルパイとは違って成型が不要なのに、「生地サクッ、りんごトロッ」は叶うなんとも都合のよいお菓子。


「りんごのケーキ」

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またまたりんごのお菓子。ここ最近は在宅ではなく出勤しているので、パジャマケーキをオフィスで食べられるおやつにする必要があった。

アップルクランブルは美味しいけれど、形をとどめておけない代物なので、今回は1ピースごとにラップにくるんで持ち運べるよう、普通のケーキにしてみた。レシピはあってないような、独創系りんごケーキ。
ハイパーデリシャスということもなく、見た目もなんともいえない感じだけれど、仕事中のデスクで食べるには申し分ない。

仕事中は終始バタバタ、せかせかしているので、このケーキを食べている3分間だけがほっとできる時間。これはオフィス近くの有名パティスリーで買ったマカロンでもなく、コンビニのコスパ最強な絶品チーズケーキでもなく、ほどほどなクオリティのパジャマケーキだからこそもたらし得るリラックス効果だと私は思う(自分のケーキの正当化がすごい)。


パジャマケーキ、最近のチルアウトの流れにも沿っているし、きちゃうんじゃないか?来週は何を作ろうかな。

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