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「当たり前」の価値

食べること、めちゃくちゃ好きです。

朝ごはんを食べながら昼ごはんのことを考えるし、夜ごはんを食べながら「明日は何を食べようかな〜」と考えます。

私は比較的、自分のことを食に興味のない人間だと思ってきました。だけど、美味しくないものを食べたら「一食分、損したな……」としばらく根に持ちます。美味しくない食事で貴重な機会をつぶしたくないから、一食一食に気合を込めます。

人にとって、食べる楽しみって「当たり前に与えられているもの」だと思っていた。でも、食べたくても食べられない人っているんだよな……と、あるドラマを見ながら思ったんです。

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木曜21:00から放送されているドラマ「トラベルナース」。

岡田将生と中井貴一が、トラベルナースと呼ばれる看護師をしていて、医療バディ的な物語なんですけど。このコンビっぷりがなかなか痛快で、おもしろいんですよね。

10月27日に放送された回で、脳梗塞によって右半身マヒになり、自力で食事もできなくなった女性の話をやっていて。

物語としては、中井貴一演じる九鬼さんが女性のリハビリを手伝い、無事に食べ物を咀嚼・嚥下できるようになる過程が描かれていました。

それを見ながら、ああ、食べ物を口に運んで、噛んで小さくして、喉の力で飲み込む……って私たちが日頃、当たり前のようにやっている営みが、難しくなる場合もあるんだって、いまさら認識したんです。

食べられるのって、当たり前じゃない。

むしろ、当たり前だと思っている営みのなかにこそ、感謝しなくちゃいけない要素がたっぷり詰まってるんじゃないか……と。

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こういうことを考え出すと、蛇口をひねれば水が出てくることにも感謝だし、給湯器のスイッチを入れるだけでお風呂が沸くのも感謝だし、深呼吸で気持ちが落ち着く事実にも感謝だし。

なんか、感謝できる対象って身の回りにゴロゴロ転がってるんだな〜と思えてきます。頭のなか、お花畑! みたいなことを書いちゃってますが。

でも、こんなことを考えてる数時間後には、駅の改札で背中を押されて「チッ!!!」とか舌打ちしてる可能性もある。

人間って複雑ですよね。

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