バケモノみたいな自己承認欲求はどこに向かうのか #書く習慣

ゆぴちゃんこと、いしかわゆきさんの書籍「書く習慣」の「1ヶ月書くチャレンジ」に挑戦中!

9日目の今日は「最近泣いたこと」がテーマです。

最近ね、泣いてないんですよね……。自分で言うのもなんですが、大好きな人と大好きな仕事に囲まれた生活を送らせてもらってるので、泣くほど揺さぶられることが起こらないというか……。

なので、本を読んだりドラマや映画を観たり、フィクションの世界に触れて感動することでしか最近泣いてないな……と振り返ってみて気づきました。

直近でめちゃくちゃ泣いたのは、映画『プリテンダーズ』の試写を観させてもらったときです。


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小野花梨さん・見上愛さん主演の、いわゆるシスターフッドと呼ばれるジャンルの映画です。公開されたらぜひ皆さんに観に行ってほしい……! 映画ってジャンルとか作風とか出てる役者さんとかで好みが分かれるものだと思いますが、これは万人に観てほしいと思える作品です。

小野花梨さん演じる花梨と見上愛さん演じる風子が、「フィクションの力で世界を変える」をテーマに「プリテンダーズ」というチームを結成します。

高校にも行けず、実家で半ば引きこもりのように暮らす花梨。風子とともにプリテンダーズを結成し、現実世界にフィクションを持ち込む活動を通して少しずつ自信を自己承認欲を満たしていく。

その過程が見ていて爽快で痛快でもある傍ら、SNSでのバズや炎上を背景にちょっとした危うさも感じられて、くるくる変わる展開に目が離せなくなっていきます。


私が号泣したのは、渋谷スクランブル交差点で撮影された、とあるシーン。ぜひ観に行って確かめてほしいです。もうね、人ってこんなに心の奥底にある本質的な悩みとか苦しみとか誰にも見せたくない汚い部分とかを、明け透けに表に晒すことができるんだなって。

誰かに認めてほしい、自分を見てほしいって気持ちは、結局のところ「自分で自分を認めたいし好きになりたい欲求」に根ざしてるんだなって思えて、たまらなくなって泣きました。


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私も人並み以上に自己承認欲求が高い人間です。10代20代の頃は、まるで獣を調教するみたいに、自分自身の欲求を手懐けるのに苦労しました。

バケモノみたいに肥大した自己承認欲求をどうしたらいいのか、一体この欲求や感情はどこに向かおうとしているのか。方向性がわからないからこそ戸惑ったし、今だってどうしたらいいか途方に暮れることがあります。

でも、この映画を観た今は、なんていうかスッキリしてるんですよね。

まだちゃんと上手く言葉にできないんですけど……、「自己承認欲求は悪いものだ!カッコ悪い感情だ!」みたいに汚いものとして見るよりは、いったん深呼吸してから向き合うことも選択肢のひとつに加えられるようになった……というか。

生きてる限り拭えない感情だし、なんとか消そうと頑張るよりも、墓場まで付き合ってく覚悟を決めちゃえば案外楽になれるのかもしれないなって。そう思えるようになりました。

一人でも多くの人にこの映画に触れてほしいです……! 2021年10月16日公開。あ、この件について関係者の方からお金もらったりなどは一切しておりませんので!!!


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