クローズドが心地よい理由
オープンなコミュニティよりも、最初から入口が完全に閉ざされている一見様お断りなクローズドコミュニティよりも、入口はオープンだけれど、入ってみたらいくつかのクローズドな寄り合いが存在しているコミュニティがいちばん心地よいかも、と最近考えている。
表に出て大きな声では言えないような、ひそひそ話ができる輪が欲しかったりするのだ。積極的にないしょ話をしたいわけではなくって、しようと思えばできる不安定さが魅力。べつに何の話をしたっていいし、話自体しなくっても構わない。ただ集まって各々が本を読んでいたり、Netflixを見ていたり、好きに過ごしていたっていい。
クローズドが私には心地よい。
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私は、声が小さい。
というより、肺活量や声量が圧倒的に足りないのか、ガヤガヤした居酒屋などではまず相手に声が届かない。かといって、家族や恋人以外のひとと必要以上に距離をつめて話すのも気が引けるし、だから、大した会話でもないのにがんばって声を張らないといけない環境は苦しいのだ。
ささやくだけでもしっかりと言いたいことが伝わる、穏やかでなだらかで溶け込むような場所がいい。
あまり大人数でも気持ちが急いてしまう。だから、どんなに多くても3~4人くらいで、静かな空間で、他には聞かせたくないようなここだけの話題もふと取り出せるようなコミュニティがいちばん心地よい。
自分の好きな場所を、ここにずっといたいと思える環境を把握することは、大事だと思う。
きっと、その気持ちが引き寄せてくれるから。
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インターネットやSNSの上には並ぶことのない刺激が、オフラインの、リアルの、クローズドな場所にはたくさん転がっている。
今日もどこかで秘密のコミュニティが、ひそひそと面白い話をしているのかもしれないと思うと、世界の丸みを感じて心地よくなってしまうのだ。
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